革新的国家公務員を目指して
都市交通の世界史―出現するメトロポリスとバス・鉄道網の拡大都市交通の世界史―出現するメトロポリスとバス・鉄道網の拡大
(2012/03/23)
小池 滋、和久田 康雄 他

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 日本では、副都心線の整備が終わって、東京では、地下鉄の整備は今後ないんじゃないかと思う。皇居のまわりをぐるっとまわって、複数の地下鉄が複雑にネットワークをつくる都市はそうないなと思っている。

 この本は、ロンドン、パリ、ニューヨークやソウル、上海などの大都市の都市交通、特に地下鉄を中心に詳しく紹介している。

やっぱり変わっているなと思った点

(1)現代中国の事例としての上海。リニアをつくったり、ゴムタイヤ式のトラムをつくったり。ものすごいスピード感。しかし、中国では、人を乗せて仮営業をするという仕組みもあるそうで、そのあたりの安全感が日本と違うと思う。(p215)

 こんなスピード感は、日本ではもう絶対にありえないと思う。

(2)パリでは、幹線鉄道が、どんずまりの終点駅で、かつ市のばらばらの箇所にできて、そこの連携をする環状線の整備が遅れた。(p99)

 自由の国は、各鉄道会社が地元利益のためにばらばらに終着駅をつくったというのもおもしろい。鉄道の乗り換えの可能性を中目黒の東横線と日比谷線をモデルにした話も、日本人なら当然整然とのりかえるのに、パリでは心配だったというのがおかしい。

(3)ニューヨークでは、圧そう式のチューブとか、高架鉄道とか、とにかくつくって運転し始めて、そして技術力不足で断念するというというのも国民性。

 都市鉄道という面では、自分の世界の大都市の地下鉄をのってきたが、安全性、清潔さ、ネットワークのちょうみつさなど、世界に誇れると思う。

 ただ、最近、地下鉄メトロが、初乗り運賃が高く収益があがっていることから、鉄道内のテレビでの広告、街頭テレビでの情報提供、ホームドアの設置など、新線がなくなった分、華美な投資をしているような気がする。その分、初乗り運賃をさげるべきではないか。
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 被災地の復興について、復興計画の見直し、復興事業の進め方など悩みは深い。

 何か解決策の方向はないかと情報にうえているのだが、建築雑誌の最新号は善いポイントをついている。

(1)鴨志田:県や市の議員の方々が時々口にするのが、建設専門の特区という手法が使えないか、ということです。例えば、復興のために建設プロジェクトマネジメントとして、グランドデザインアーキテクトの専門コンソーシアムのようなものが設立されないと、復興工事は進んでいかない、と語る方もいます。(p21)

 市町村の発注業務、調査設計業務をどうアウトソーシングするかは大きな課題。

(2)赤沼:各自治体の復興計画策定は平成23年12月末に完了ということにはなっていますが、「土地利用計画」「イメージ図」レベルで本格復興にむけての作業量は膨大です。被災土地の扱いが未解決なこと、南の平野部と北のリアス式沿岸部で復興計画におおきな違いがあること、産業の復旧がおくれ人口流出が始まっていること、といった問題も復興計画の具体化を妨げています。(p37)

 具体的な利用可能性のない、土地利用計画図、復興事業のために産業が開始できず、転出してしまう話、みんな網羅されている。

(3)柄谷:仮設住宅地区と家屋や自治会が残った既存地区との温度差が出始めている。仮設住宅地区には、被災後から、ヒト、モノ、カネの支援が入りやすい。なかには外部支援者らとの協働により、仮設住宅を含む地域全体の復興マスタープラン等を策定するケースもある。

 これも現場を知っている人の貴重な情報。

 建築学会雑誌は頑張っているな。
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都市の自由空間―街路から広がるまちづくり都市の自由空間―街路から広がるまちづくり
(2009/10/15)
鳴海 邦碩

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 副題が街路から広がるまちづくりとなっていたので、土木からの指摘からなと思っていたら、読み出したら、著者が鳴海先生なので、そんなことありえないなと思った次第。

 これからは、大きな公共投資もできないので、今ある道路空間をうまくつかってにぎわいとかだしていく、新しくつくる被災地の道路なども、できるだけスケールを小さく、みんなで集えるような空間設計を考えて、それと人口が減っていって空き地がでてきたら、そのまま森に返せるような区画道路設計とかできないか、という問題意識をもっている。

 なるほど勉強になった情報。

(1)江戸時代は、街路の全体の管理は道奉行が行ったが、木戸のうち、すなわち町内の具体的管理は自治会にまかされていた。(p70)

 今は、道路は道路法と道路交通法でがんじがらめだが、木戸とか、自治会で管理する広場的な空間の可能性が必要だと思う。

(2)基町の高層の自由空間はうまくつかわれていない。(p161)

 確か、芦屋にもあったけど、同じく閑散としていた。これは人が風が強いし集まりにくい感じ。ちょっと無理な空間。

(3)鳴海先生は商店街のアーケードを積極的に評価されているが、現在は維持管理費を商店街が十分にだせなくて、かなりひどい状況のものが多いので、それぐらいなら撤去した方がいいかなとも思う。

 なお、高松丸亀の事例も、もう少し、継続的に事業が拡大できるか注意が必要。
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分断社会と都市ガバナンス分断社会と都市ガバナンス
(2011/08)
西山 八重子

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 イギリスのガバナンス型まちづくりの続編。今度は、西山先生の奥さんとお子さんが中心のよう。

 おととい、中でもでてくる高校生社長だったの木下さんと飲んだので、その時の勢いで感想を述べてみる。

(1)自由主義とかグローバリズムなどを批判しても仕方がない。むしろ、市場は厳しい、いいもの、楽しいものに人があつまるので、まちづくり事業主体は、そこをめざして、いく必要がある。アメリカのBIDの例で都市公園がほとんど店舗になってしまったのは行き過ぎと思うが、一定の条件のもとで、どんどん商売をやるようなバイタリティは必要。

(2)日本の例でも、西郷さんが中心になった長浜黒壁、高松丸亀や早稲田商店街などがある。成否は自立した財源をきちんともっているか。補助金だのみ、特に設立時に補助金に頼むと課題な施設をかかえ、維持管理費で倒れてしまう。

(3)まちづくり事業主体は、全員同意とか暗黙の参加ではなく、やる、リスクをとる人間がどんどん始める、組織をつくって走り出す。これが大事だと思う。

 被災地の復興のなかで、生業の再生がいま、大事な時期というか、今生業の目処を立てないと地元産業が全滅する危機に直面していると思う。その中で、地元の産業を活かそうと思う人、3人があつまってとにかく会社をつくって、事業の形をつくっていく。そういう突っ走る力がないと、先に進まないと思う。

 その力で、基盤整備事業を粛々と、計画どおりに、ゆっくりとやろうとする市町村の担当者とぶつかっていってほしい。自分もそういう力を応援したい。
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倭国の時代 (ちくま文庫)倭国の時代 (ちくま文庫)
(2009/02)
岡田 英弘

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マレー半島の歴史書と中国の歴史書を比べて、ほとんどあっていないことを、例に、古事記、日本書紀、魏志倭人伝など、もともと好い加減な記述と思って分析すべきという。

日本の歴史書も書かれた時期の政治情勢から考えるべきという。なるほど。日本や朝鮮の国家も中国の支配が弱まる四世紀ぐらいから形成されるので、それまではお話だと思うべき。

山川の日本史の最初の部分が最近、どんどん曖昧になってきた理由がわかった。

被災地で読むべき本かわからないが、常識は疑わなければいけないね。
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プロフィール

Author:佐々木晶二
現役国家公務員です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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