心理学・精神医学 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official
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アドラー 人生を生き抜く心理学 (NHKブックス)アドラー 人生を生き抜く心理学 (NHKブックス)
(2014/03/25)
岸見 一郎

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 キンドルの日替わりセールで安くなっていたので購入。

 岸見先生は、哲学から心理学に入っているので、ソクラテスとかプラトンを引用しながら、アドラーを分析。

 初めてアドラー心理学の関係の本を読んだが、フロイトのなんでも性欲と無意識で説明する学説よりも、受け入れやすい感じがする。前向きな感じがいいけど、ちょっと自己啓発本のようなところもある。

(1)(位置No. 182-183)
これからどうしたいのかを考え、目を過去ではなく未来に向けること。これが、これから詳細に見ていくことになるアドラーの考えである。

(2)(位置No. 1314-1319)
人は一人では生きられないということでもある。このことの意味は、しかし人が弱いからということよりも、人はその本質において初めから他者の存在を前提としており、他者と共にあることで、人は「人間」になるということである。一人では人は人間になることはできない。人は一人でも生きていけるが、他者と共生することが必要であるというのではなく、人は最初から社会的存在なのである。社会や共同体から離れて生きる個人はありえないのである。

(3)(位置No. 1460-1465)
アドラーのいうことはシンプルである。自分にしか関心を持たない人に、他者に関心を持つように援助することが重要であることを再三再四説いているのである。共同体感覚の英語訳を使って説明するならば、self interest(自分への関心)をsocial interest(他者への関心)へと変えていかなければならない。この「他者への関心」が「共同体感覚」である。教育は共同体感覚の育成である、とアドラーがいう時、自分にしか関心がない子どもの関心を他者に向けることを意味する。

(4)(位置No. 2506-2510)
 健康なライフスタイルは、神経症的ライフスタイルの反対を考えればいい。神経症的ライフスタイルの特徴は、先に見たように、  1.私には能力がない、と思う  2.人々は私の敵である、と思う  であるから、健康なライフスタイルは、次のようになる。  1.私には能力がある、と思う  2.人々は私の仲間である、と思う

(5)(位置No. 2637-2641)
課題を達成するためには当然努力が必要であるが、とうてい達成できないようなことでなければ最終的にはできるのである。アドラーはローマの詩人であるウェルギリウスの言葉を引いて「できると思うがゆえにできる」といっている(『子どもの教育』)。これは精神主義ではない。アドラーは、できないという思い込みが、生涯にわたる固定観念になってしまうことに警鐘を鳴らしているのである。

  特に、(4)の私には能力があると思うというのは自分には堪えた。自分は自己評価を下げて、その部分、努力するという傾向があるが、これって悲壮な感じになる。人がなんといおうと、まあ、自分はちゃんとしているじゃないか、一応、物事を深く考えているんじゃないか、と少し自身の自己評価を高めてみたら、随分気分が楽になった。

 ありがたいことに、他人は仲間という発想は子どもの頃から根強いので、これは大丈夫。

 アドラー心理学は、原典にあたっていないけど、解説書でもなんだか、元気になりますね。
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ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
(2014/06/20)
ダニエル・カーネマン

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ファスト&スロー(下) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)ファスト&スロー(下) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
(2014/06/20)
ダニエル・カーネマン

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 キンドルで購入。最近の行動心理学の成果をわかりやすく説明して、いかに人間の直感が合理的でないか=一貫性がないかを説明。

 生存率で説明するのと、死亡率で説明するので、数字が逆転しているだけで、判断が異なったり、最初に一定の参考となる額をいわれると、無意識に推定する額がひっぱられたり、少ない確率での大きな利益には確率よりもおおく心理的にみつもったり(宝くじの場合)、損失の場合には、確実な損失よりも一か八かの確率の小さな大損失にかける(倒産しかかった企業がおおばくちにかける)とか、すでに買っていた芝居の券を忘れてきて、劇場で買う場合と、財布を忘れてクレジットカードで買う場合で、すでに起きたサンクコストを理解できずに、芝居の券を忘れた場合には、芝居をあきらめる可能性が高いなど、いろいろと人間の判断が感情や幸福感、不満感で左右されることがよくわかる。

 ちなみに、この著者は、システム1という直感は人類が生き延びてくるために培われたもので教育の成果がでない。システム2が働き出すように、落ち着いて、確率計算をしてみるととか、サンクコストはすでに使ってしまったコストで勘定にいれないとか、できるだけエラーを減らす努力を提案している。

 まあ、時間をかけて落ち着いて考えるとか、死亡率を生存率に言い換えてみるとか、選択肢を全部書き出してみるとか、できるだけ、システム2を働かせることが大事。

 
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内向型人間の時代 社会を変える静かな人の力内向型人間の時代 社会を変える静かな人の力
(2013/05/14)
スーザン・ケイン

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 まあ、自分は、飲み会断って、毎朝本を読むし、パーティとかいくといごごちが悪いから内向型だと思う。

 著者も内向型だと自分でいっているし、実は、アメリカでは内向型は評価されずに生きるのが大変らしい。

 それを覆して、内向型が実は静かな環境でよく考えてイノベーションを起こすので、内向型だってすばらしい、いじめないでね、という本。

 でも、これって、内向型という基準が客観的でないから、なんとなく、ビルゲイツもガンジーもアインシュタインも内向型とかいわれると、ふうんと思うけど、科学的な無作為の分類による評価ができないので、日本の血液型A型信仰に近いような気がする。

 血液型A型は慎重で神経質とかよく言われるけど、統計学とか心理学の世界ではまったく根拠がないことは明らかになっている。

 でも、この本がアメリカでミリオンセラーになったから、日本でも「内向型」というテーマがついた本が最近でている。

 やっぱり統計学の基礎をまなんで、えせ科学かどうかよく判断する必要がある。

 まあ、それだけ、アメリカは外向的に振る舞うことを強制されていて、それに息苦しく思っている人が多いんだなという、なんとなくアメリカらしい事情はわかる。
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社会はなぜ左と右にわかれるのか――対立を超えるための道徳心理学社会はなぜ左と右にわかれるのか――対立を超えるための道徳心理学
(2014/04/24)
ジョナサン・ハイト

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 ニューヨーク大学の教授の著書。1963年生まれと、自分と同世代。

 道徳というものを、心理学、精神医学の観点から科学的に分析した本。めちゃくちゃおもしろい。

 保守主義の人が道徳教育とかよくいうけど、道徳って科学的にどうやって分析していいのか検討もつかなかった。それを著者は様々な心理学的分析結果や文化人類学的な成果を引用して説得力ある三つの指摘をしている。

(1)道徳心というのは、理性よりも情動、直感の影響が強い。

 最初にいやだなと思ってから理屈を考える。

(2)道徳の切り口は、ケア、公正、自由だけでなく、忠誠、権威、神聖といった要素がある。

(3)アメリカでは、民主党、リベラルな人たちは、ケアとか公正、自由に重点をおいているのに対して、保守的な共和党は、忠誠、権威、神聖といった、小さな共同体への帰属による安心感とか、宗教的な権威の尊重といった部分も含めて道徳心に訴えかけている。このため、共和党の方が、米国民の直感、情感にうまく訴えることができている。

 そのほか、人間は、90%は競争と争いを好むチンパンジーであり、10%は秩序と帰属意識をもつミツバチであるという説明も納得感がある。

 どうしても、理性では、自由であること、他人に迷惑をかけないことといったリベラルな思想に偏りがちだが、人間は進化の過程で、小さな共同体でうまく利他的に行動して生き延びてきた経緯があるので、共同作業とか、地域での一体感とかいうものに対して、理屈なしに共感する性質がある。

 こういう集団淘汰的な発想は一時は否定されていたが、心理学の中では社会心理学として最近復活しているらしい。

 すくなくとも、道徳とかリベラルかコンサーバティブかといった部分は理屈だけでなく、権威や共同体への共感を強くもつかどうかという、人間の先天的な性質とのバランスで決まるらしい。

 自分は、社会民主的な考えと自由主義的な考えのバランスが大事となんとなく考えていたが、最新の道徳心理学でもその双方の特質が分析されていることを知って納得感がある。

 ただし、アメリカでは、この社会民主的な民主党と、コンサーバティブで自由主義の共和党の距離が離れていて、融和できなくなってきていることが大きな課題になっている。

 日本は、社会民主的な政党が極端に今弱くなっているが、双方の考え方のバランスをとる必要性は依然として高いと思う。
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こころの読書教室 (新潮文庫)こころの読書教室 (新潮文庫)
(2014/01/29)
河合 隼雄

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 たぶん、HONZの推薦。

 著者の河合隼雄さんは、心理学やカウンセリングの第一人者。

 この本では、人間の心理の内面を理解するのよいとされている本を推奨している。

 読んでみたいと思った本。白州正子『明恵上人』、井筒敏彦『イスラーム哲学の原像』、ヘリゲル『日本の弓術』など。

 しかし、ぼくは、実際にカウンセリングを受けた経験からいうと、ほとんど、臨床心理士が行うカウンセリングに効果があるとは思えない。

 また、フロイトとかユングのいう無意識の世界の話も科学的に実証された話ではなく、単なる物語。

 アメリカとか日本ではカウンセリングとか心のケアとか結構さかんで、職業としている人もいるのだが、それで、精神病が治るとも思えない。人に自分の悩みをお金を払って聞いてもらうことが、その時は一時的に開放感があるが、もともとの悩みの原因が解決しないとそのばしのぎ、もっというと自己満足に陥る。

 むしろ、鬱病とか統合失調症になったら、きちんと精神科医にかかって、苦しいときは薬で対応し、落ち着いてきたら、自力で薬に頼らないように治していくというのが筋だと思う。

 僕は、心理学の系統の臨床心理士の資格にも疑問を持っているし、その資格もなくても行っているカウンセリングにはもっと疑問を持っている。

 これが、カウンセリングを受けた率直な僕の気持ち。むしろこっちの本を薦める。
「心の専門家」はいらない (新書y)「心の専門家」はいらない (新書y)
(2002/03)
小沢 牧子

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プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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