2011年09月 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official
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震災復興: 地震災害に強い社会・経済の構築震災復興: 地震災害に強い社会・経済の構築
(2011/09/16)
佐藤主光、小黒一正 他

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 佐藤と共著者の小黒さんは一橋大学の先生。

 このまえの経済セミナーの特集もよかったが、やっとまともな経済学者の復興提言を読んだ気がする。

 復興税については、国債の信認を維持するために、あらかじめ税制度は定めておき、経済状況が悪いときは発動しないようにしておく(p146)など、バランスのとれた意見だと思う。

 勉強になった点と変だなと思う点。

①被災者支援制度は、国の補助率を80%にあげて2次補正で3000億円を確保しているが、首都直下型などを踏まえ、気前のよいだけではなく、持続性のある制度設計をあらかじめ講じておく。(p112)

 そのとおりで、結局被災者に対して、国民の税金から所得移転している、ただの金ではないことをよく認識すべき。

②集団移転する地域の選別、集団移転先は国(復興庁)又は県の責任として実施すべき。(p123)

 上位政府が悪者になれという主張だが、これには賛成できない。地元と粘り強く情報交換をして、同意形成をしていくことが大事だし、これは基礎自治体である市町村の仕事。

 これを支援することは国はいくらでもするが、基礎自治体がその仕事を逃げてどうする。

 さらに言えば、国や県が被災者の意見を飛び越して、一体どういう基準で線引きができるというのか。そんな基準などありはしないではないか。

③復興庁を東北地域全体を考える総合的な視点をもつ、州政府的に考える向きもある。(p116)

 復興庁は通常、国の縦割りを排除する仕組みと考えられているが、東北州のさきがけという発想もいいと思う。

 ここで、著者の視点から落ちているのは、県が機能していないことを見落としていること。

 先日コメントした、経済セミナー増刊号でも、相馬市長が、「震災復興で県が間にはいっていることで滞っている問題が多数ある」と明言している。(p22)

 政令市が一つしかない東北でも、県が機能しない、屋上屋になっている。

 政令市がたくさんある神奈川、大阪、福岡など、府県に大した仕事は残っておらず、大事な仕事はほとんど政令市がやっている。

 だから、その事実を直視して、道州制に国と県の機能を集約し、州と市町村が直結するシンプルな制度を考えるべきだろう。そのさきがけに復興庁がなってほしいと思う。

 後半が少し残っているので、また、コメントする。

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プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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