2013/03/15
竹内宏『経済学の忘れもの』を読み終わって、竹内先生の自分の経験を話す部分がおもしろい。
経済学の忘れもの―地政学で世界を解く (日経プレミアシリーズ) (2013/02/23) 竹内 宏 商品詳細を見る |
世界の経済を宗教と絡めながら分析。
特に、竹内先生が自ら実体験したエピソードがおもしろい。
(1)上海師範学校の会議のときに、学長よりも上席にえらそうに、共産党の教育責任者が座った。(p148)
(2)中国的には歴史的に知的所有権の概念がない。(p170)
そのうち、中国の技術者の開発意欲をそぐので問題になるはずだね。
(3)日本の強みは、イエ国家の一員であるという潜在意識があり、危機の時にそれがよみがえるところにある。(p287)
あと、最後の方で女性が働きやすい社会環境、都市構造をつくることを提案しているが、共感する。役所には有能な女性職員が多いが、それでももっと活躍してほしい。そして、独身で通さずに私生活も幸せになってほしい。
そういう社会が日本を救うと思う。