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2013/11/16

篠原修『内藤廣と東大景観研の十五年』を読んで、土木と建築の景観、デザインのコラボはいいことと思う。

内藤廣と東大景観研の十五年内藤廣と東大景観研の十五年
(2013/11/06)
篠原 修

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 東大土木の篠原さんが、景観設計、デザインのために建築家の内藤さんをよんで、プロジェクトを進めていったお話の備忘録的本。

 どうだ、すごいやつ連れてきただろうという篠原さんの自負があふれているが、無骨な土木構造物にデザインの観点を入れ込むことは大事だし、そのコラボレーション自体、とてもいいことだと思う。

 僕は法律が専門で、あまり土木、建築の先輩たちに気をつかわなくてもいいと思うので、正直な感想をいくつか。

(1)篠原さんが、土木と建築とのコラボを進めて教育をしているのは、いいことだが、その成果が今の東日本大震災の様々な復興計画の設計だとすると、欠けているものがある。一番重要なのは経営の視点。そこに事業、かせぎができていく、その収入で人が住む、そして税金をあげて地方公共団体を運営していく、その観点が全く抜けている。この本もその発想はまったくでてこない。

(2)そこまで求めるのは土木技術者や建築家に無理としても、その都市設計図もあまりに、都市のマスタープランや都市の将来像を反映しない、雑でおおざっぱ、大規模なものになっていないか。日本の都市計画、特に、土木面での造成計画について、景観やデザインの蓄積がほとんどないのではないか。

(3)都市計画、まちづくりを考えたとき、基本設計に入った専門家が、最も基本的な地元の歴史をよみとり、地元の住民の意向をくみとり技術的に解決していく、という住民参加の問題をちゃんと意識していたのか。単に発注者が素人なのをいいことにして、お手軽な図面を書いて終わりにしていないか。

 まさに、土木と建築と都市工学の叡智が今、東日本大震災の復興計画に反映されている、と思いたい。そうなっていないとすれば、土木、建築、都市工学とも何が欠けているのか。真摯に反省する必要がある。

 篠原さんの言説があまりに全うなので、直面する復興計画の課題とのギャップが否応なしに気になる。都市計画技術者の内部からの自己変革を期待したい。

 追記 昨日、復興計画との比較で批判ばかり書いたが、篠原先生と内藤先生のコラボの作品はすばらしいものがある。特に連続立体交差事業で高知の連立で高架橋の足がスレンダーで美しいのには感動した。自分も連立でJRと交渉した経験もあるので、先生方の有言実行力には感服する。篠原先生と内藤先生の本をもっと勉強してみる。

 
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プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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