森久男『日本陸軍と内蒙工作』を読んで、日本陸軍の計画性のない内蒙古への進出は説明のしようがない。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/02/16

森久男『日本陸軍と内蒙工作』を読んで、日本陸軍の計画性のない内蒙古への進出は説明のしようがない。

日本陸軍と内蒙工作 関東軍はなぜ独走したか (講談社選書メチエ)日本陸軍と内蒙工作 関東軍はなぜ独走したか (講談社選書メチエ)
(2009/06/11)
森 久男

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 日本陸軍は、満州国を建国したあと、なぜ、中国華北地域に進出していったのかは、理屈上よくわからない。

 この本は、特に、関東軍がきちんとした計画なしに、担当参謀の田中少佐が内モンゴル地域に謀略を行い、モンゴル族をたきつけて、蒙古軍までつくらせて、傀儡政権を創ろうとしたものの、失敗して、挫折していくプロセスをかなり詳細に分析している。

 そもそも、陸軍は仮想敵国をソ連においていたのに、なぜ、そこまで中国に深入りしたのか、また、関東軍の一参謀の独走を中央の陸軍参謀本部が後追い的に了承していったのはなぜなのか、そこには、理屈もなにもない。

 中国など、一撃で倒せるという相手への侮蔑的な意識と現状認識の甘さ、また、中堅幹部が上級幹部をつきあげる下克上の雰囲気、やってしまったことを塗り隠そうとする役人根性、2年交代で担当参謀が代わる継続性のなさ、など、日本の組織の悪さが本当によく出ている。

 こういう、日本陸軍の組織としてのどうしようもなさを保守的考えの人はどう思っているか。見ないようにしているのか。

 日本を滅亡の縁まで追い込んだ、日本の組織の無責任さ、無能力さ、相手への軽蔑意識などが、まだ、日本の官僚組織に残っていないか、を十分反省する必要がある。

 本当に読んでいてなさけなくなる日本の過去の歴史。これを繰り返さないための鋭敏な感覚と柔軟な組織、迅速な意思決定と明確な責任分担が、今の官僚組織にちゃんと実現していないといけない。

 過去に学ばないものは、絶対、進歩しない。
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佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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