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2014/02/21

茂木誠『経済は世界史から学べ』を読んで、おもしろいけど、やや独断的な分析がおおい気がする。

経済は世界史から学べ!経済は世界史から学べ!
(2013/11/22)
茂木 誠

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 予備校の世界史の先生が、経済を世界史から分析して見せた本。

 歴史から分析するという視点は、過去から学ぶという意味からも、説得力を増すという観点からも有益だと思う。

 ただ、ちょっと歴史の分析はちょっと独断的というか、単純な感じがする。

(1)ウィルソンが参戦を決断したのはこのときです。参戦の表向きの理由は「ドイツの潜水艦による無差別攻撃を阻止する」でしたが、「金融資本の債権を守りたい」というのが本音でした。(位置No. 435-437)

 これ、ちょっとあやしい。参戦の理由は、ドイツを勝たせたくなかったとか、英国との関係などもっと複雑ではないかと思う。

(2)病院の窓口で保険証を提示すれば、3割の負担で医療を受けられる日本の国民皆保険制度は、外資系の保険会社からすると「日本市場への参入を阻む非関税障壁」としか見えません。(位置No. 1082-1083)

これってTPP批判でもよくでてくるが、本当にアメリカが日本の国民保険制度を解体しようと主張しているかどうかは確認が必要だと思う。

(3)金融業者として活躍した民族として、フェニキア人、ソグド人、アルメニア人、ユダヤ人、客家がいます。いずれも、強大な異民族の支配を長く受けた少数民族です。そのため課税対象になりやすい固定資産(土地や建物)ではなく、持ち逃げできる金融資産(貴金属)を蓄え、これを異民族に貸して、利子をとることで利益を上げました。(位置No. 1151-1155)

「ユダヤ人の歴史」を学ぶと、土地を保有すること、農業をすることなど様々な職業を禁止されて、やむなく金融業にのりだした歴史だと思う。ちょっと、持ち逃げできるから金融業を始めたというのは言い過ぎではないか。

 そのほか、イスラム金融についての、この分析も、今、都市開発のファイナンスの関係部署にいるので、おもしろい。

「現在、イスラム世界には銀行がありますが、利子をとることはできません。銀行はどうやって利益を得るかというと、融資先(すなわち企業)との共同出資という形で事業を立ち上げ、利益が上がったらそれを銀行と融資先とで折半しているのです。」(位置No. 1199-1201)

 単純明確に整理することも大事なので、予備校の先生らしく、大胆に経済の歴史を分析するのもいいと思う。だけど、歴史はいろんな見方ができるので、大人は時々、あれっと思いながら読むのがいいと思う。別に学生みたいにまる暗記する必要ないので、そこは大人の大人たる特権として、いろいろ考えながら読んでみるといいと思います。
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プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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