マクニール『戦争の世界史 上下』を読んで、日本の軍人は第一次世界大戦の総力戦から何を学んだのかな? - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/02/23

マクニール『戦争の世界史 上下』を読んで、日本の軍人は第一次世界大戦の総力戦から何を学んだのかな?

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 HONZの推薦。文庫はでたばっかりだが、元の本は1980年代にアメリカで発売。

 著者はシカゴ大学の歴史学の先生。

 紀元前から冷戦時代までの戦争の歴史を概括的に述べている。読み物として面白いし、あまり兵器マニア、武器マニアちっくでないところがいい。

 自分として、どうなってるのかなと思った点。

(1)第一次世界大戦で、イギリス、フランスもドイツもロシアも、戦線が膠着状態になって、国家総動員体制のような形になって、結局、イギリスに海外封鎖されているドイツが不利になっていく。

 日本は、これと同じことを第二次世界大戦でやったわけだが、この総動員体制というのは、結局、資源と民間企業を中心とした生産体制の合理化によるわけで、戦うまえから、日本は圧倒的に不利な面があったはず。第一次世界大戦を横目でみて、その後を観察していた日本の軍部や官僚はどういう判断をしたのだろうか。

(2)この著者がなんどか強調しているのは、戦争技術の発展は、commanded inovationといういわば国からの指示に基づいた民間企業の技術革新のたまものということ。

 これって、どこまでが技術改良でどこからが技術革新なのかの判断が難しいと思う。日本のゼロ戦なども海軍の極端な発注をうけた中島飛行機が開発したものだが、どちらかというと技術改良に近い。

 なんで、米国は、同じような国の指示に基づいた開発で原爆のような、新しいイノベーションをつくりだせたのに、日本は作り出せなかったのだろうか。

 ここをきちんと整理しておかないと、やっぱり国家資本主義のように、国が指示した方がイノベーションが進むような話になりかねない。現代の世界は、国が指示しない方向にイノベーションが進んでいることの証拠のような気がするが、どこかでイノベーションの質が転換したのだろうか。

(3)日本が、江戸末期に、欧米に軍事技術に後れをとっていた、中国も遅れをとっていたのは、欧米が、主権国家の形成の過程で戦争ばっかりしていたからにあらう。30年戦争、ナポレオン戦争、普仏戦争、アメリカ独立戦争など、戦争ばっかりしているから、戦術も兵器も改良されてくる。

 比較的安定していた日本や中国が戦争技術に後れをとったのもやむをえない気がする。むしろ平和な秩序をつくった日本人の祖先は誇るべきだと思う。

 アメリカがむやみに戦争したがるのも、やっぱり戦争技術を試してみたいという側面もあるのかなと思う。9.11のあとの米国民の興奮というか熱狂はすごかったからな。やっぱり、戦争に対する意識の違いが日米であるな。
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佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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