渡辺晋『区分所有法の解説』を読んで、超高層マンションとか再開発ビルのことを考えるとマンション管理にもっと工夫が必要と思う。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/02/27

渡辺晋『区分所有法の解説』を読んで、超高層マンションとか再開発ビルのことを考えるとマンション管理にもっと工夫が必要と思う。

最新 区分所有法の解説 5訂版最新 区分所有法の解説 5訂版
(2012/03/24)
渡辺晋

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 マンションの管理問題は、現実に昭和40年代以降に建てられた団地の分譲マンションが老朽化しているという課題と、現在、たくさん建てられている超高層マンションや再開発ビルなどの維持管理や将来の出口の形が具体的に考えられていないという課題がある。

 この本を読むと、区分所有法が民法の特別法として、できていることが考えると、法務省もいろいろ工夫していることはわかる。

 しかし、民法の観点からすれば私的自治に任せられている規約の部分で、もう少し、行政法的観点から、規律をすべき部分があると考える。

 例えば、

(1)販売時点で、修繕積立金や管理費の水準が適切な管理規約になっているかを、法律にきちんと根拠をつくって、公的機関が認証して、その水準を着実に改善していく仕組みが必要ではないか。現在販売されているマンションの規約は、販売業者が管理費や修繕積立金を最初の設定では安くする方が、購入者に負担感がすくなくなるので、大規模修繕に必要な額が積み立てられない傾向にある。

 ここは、公的な認証機関が、適切な修繕積立金等の計画になっているかを認証する仕組みが必要だと思う。これによって、住宅購入者がきちんとした負担をしながら住み続けるルールができると思う。また、多額の修繕積立金が積み立てられるようになった場合の運用手段についても、現在はペイオフが怖いので、1000万円単位で普通預金で運用みたいな知恵のない運用の仕方をしている場合がおおいが、政府が適切な運用先をつくって、その資金をマンションの適正な管理とか建て替え支援に使うような、好循環の仕組みが作れないか。

(2)法務省の法律はどうしても、行政との関係が薄くなってしまう。一方で、マンション管理士などは国土交通省の系列の法律だし、標準管理規約は国土交通省の名前ででているが、なんの法的根拠がない。この状態は、法務省と国土交通省の省長の縦割りの結果だが、将来的には、老朽化マンションの問題が深刻になるので、もう少し、標準管理規約の位置づけを明確にして、法的根拠ももつとともに、地方公共団体の都市計画や建築部局と連携して、マンション問題を扱うような仕組みづくりが必要だと思う。

(3)マンションの管理も超高層で1000戸を超えるようになると、様々な紛争の処理を管理組合の理事が対応するのも無理が生じてくる。ここに第三者管理の仕組みを入れるというのが国土交通省の構想のようだが、マンションの管理問題についての、ADRのような紛争処理機関が、まず、必要なのではないか。

 マンションというのは、開発のリスクだけをデベロッパーが追って、あとの管理リスクは、個々の区分所有者になげちゃう仕組みなので、デベロッパーには魅力ある商品だと思うが、投げられた個々の区分所有者が運命共同体として長期間、その資産を管理しなければいけない仕組みを負うことになる。

 その管理の仕組みに、もう少し、法技術的な観点だけでなく、都市計画、建築政策、住宅政策的な観点をいれて、きちんとした制度設計をつくりこむ必要があると強く感じた。
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プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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