津山俊哉『中国停滞の核心』を読んで、前半の経済分析は切れがいい、後半の政治分析はいまいち。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/03/02

津山俊哉『中国停滞の核心』を読んで、前半の経済分析は切れがいい、後半の政治分析はいまいち。

中国停滞の核心 (文春新書)中国停滞の核心 (文春新書)
(2014/02/20)
津上 俊哉

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 経済産業省のOBで中国ウオッチャーの津上さんの本。

 だいたい半分が中国経済の分析、後半が中国政治の分析。

 そんなに自分独自の評価軸をもっているわけではないが、前半の経済分析の方がきれがいい。

 政治は、どうしてもバイアスがかかりやすいし、最近は中国の不安定さをあおる記事や本も多いので自分も注意したい。

 経済分析からの注意点。

(1)中国は、大量の資金供給をしているが、いわゆるノンバンク、シャドーバンキングが急激に伸びている。この影の銀行に地方政府のインフラなどあまり収益性のない投資が依存しており、かなり地方政府の債務が不良債権化している。

(2)もともと中国の地方政府は影の銀行しか資金調達の手段がなかったため、そなったが、中央政府は今後、地方政府にも地方債の発行を認める方針。

(3)また、地方政府の人材登用、昇進についても、地方政府の地域GDPだけでなく、環境改善など多様な観点からの評価を中央政府は行うと表明している。

 そのほか、地方政府に従属している地方司法機関の独立など、中国の法の支配を回復させる動きもでている。
 
 しかし、現時点で、実質経済成長7%が本当に実現しているかは、かなり不透明らしい。(p43)

 また、地方政府が行ったニュータウン開発もかなりこげついているらしい。

 日本のデベロッパーもかなり中国投資に入れ込んでいるが、今後とも中国の経済情勢には注意が必要。景気減速のおそれがかなり高い。

 この本は、経済分析は、中国の統計や政府資料を原典にしていて説得力があるが、政治の分野になると、とたんに批評家的になってしまう。同じ程度の説得力がある中国政治分析の本を期待したい。
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プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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