海堂尊監修『救命』を読んで、大災害の時には医者は被災者であり救命者であることがわかる。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/03/21

海堂尊監修『救命』を読んで、大災害の時には医者は被災者であり救命者であることがわかる。

救命: 東日本大震災、医師たちの奮闘 (新潮文庫)救命: 東日本大震災、医師たちの奮闘 (新潮文庫)
(2014/02/28)
海堂 尊

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 東日本大震災で被災しつつも、救命や医療行為、検死活動にあたった、お医者さんの記録。

 単行本は発災直後に発売されたが、その後の取材された医者を再取材して、現在の心境もまとめている。

 災害対応で気づいたこと。

(1)お医者さんは独立心が多いので、災害時での総括的な指示を受けるのをいやがる。結果として、統率をそれた救命活動ができないこと。(p239)

 DMATとJMAT、国境なき医師団など様々なルートから今回も被災地に入ってもらったが、必ずしも連携はとれていなかったよう。

(2)検死のためのデンタルベースをきちんと整備しておかないと、今後の巨大災害に対応できないこと。(p204)

(3)井坂先生によれば、福島県による仮設診療所の許可が半年もかかった。岩手は三日ですんだのに。(p114)

 なお、監修者の海堂氏が「官僚が震災後に行った、最も悪辣な行為が復興予算の流用である。復興予算という名のもとで集めた税金を、自分たちの利益を守ることを優先して使った、国家機関による詐欺である。」(p356)と指摘しているが、まったくの言いがかりである。

 復興予算、特に、2011年の11月末にまとまった第三次補正予算では、政治的な調整の結果、被災地以外での防災予算も1兆円ほど、全国防災ということで予算化されていた。これは被災地以外の予算として国会の承認をえていたため、この中で沖縄の道路とかが実施計画承認されて執行されていた。この全国防災の予算を組むように、官僚が働きかけたことはないと思う。少なくとも、自分のまわりでは、復興増税する予算で、被災地以外に使っていいのかという疑問があったが、それは政治の決着という説明しか財務省からはなかった。

 決して、役人が詐欺的な行為をして被災地以外に復興予算を使ったのではない。国会が承認した予算がそういう仕組みになっていたのであって、そもそも「流用」でもなければ、詐欺でもあるはずがない。

 海堂氏はもう少し予算の仕組みを勉強してほしい。
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プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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