ソーキン『リーマンショック コンフィデンシャル 上下』を読んで、リーマンショック対応はアメリカの金融当局でもまったくの泥縄だったことを知る。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/04/05

ソーキン『リーマンショック コンフィデンシャル 上下』を読んで、リーマンショック対応はアメリカの金融当局でもまったくの泥縄だったことを知る。

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 リーマンショックの銀行、投資銀行のトップと、ポールソン財務長官とガイトナーニューヨーク連銀総裁との対応を詳細におったノンフィクション。著者はニューヨークタイムズの記者。

 要は、日本は護送船団方式で、銀行の合併の誘導などでごまかそうとして適切な資金注入が遅れたとよくいわれるが、アメリカの金融当局がとった手段も別に合理的なものではない。

 例えば、なんでリーマンをつぶしてAIGを助けたかというのも、その直前に住宅ローン担保債権であるMBSの保証をしているフアニーメイとフレデーマックという二つの機関を金融当局が救済したのち、モラルハザードを招くという厳しい批判にさらされていたブッシュ政権が、リーマンの救済に踏み切れなかったこと。また、リーマンのトップのファルドが傲慢なたたき上げで、金融当局の受けも悪かったことも影響したらしい。

 リーマンを倒産させた後、金融機関の株価が軒並み急降下して、AIGが次に危なくなったときには、金融秩序が世界中で失われそうになってきたことと、さんざんいろんな投資家とか銀行を脅しても救済銀行が現れなかったことから、政府の資本注入に踏み切ったこと。

 それでも、株価が下がり続けて、モルガンスタンレーとかゴールドマンサックスまで危なくなってきたので、すべて投資銀行というスタイルを捨てさせて銀行法の下の銀行にさせたうえで、大手銀行すべてに一定の額の資本注入をする(2つの銀行だけ注入すると資産状況がそこが危ないとわかって破綻するおそれがあるため、大手すべてに注入した)という荒療治をした。

 これって、まったくの泥縄、カオス状態。

 ちなみに、日本の三菱東京UFJもモルガンスタンレーを助けるために結構大事や役目(危機的状況の時に優先株を90億ドル取得している)を果たしている。この嗅覚は三菱さすがという感じ。

 ここまで詳細な人間関係とどたばたの対応状況を取材した記者の能力もすごいが、これを記録として後世の人たちが読めるということが大事。日本の金融破綻のときの状況もきちんと勉強しておく必要あるな。
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佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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