山岡淳一郎『インフラの呪縛』を読んで、公共事業についてどっちつかずの中途半端な結論はいただけない。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/04/03

山岡淳一郎『インフラの呪縛』を読んで、公共事業についてどっちつかずの中途半端な結論はいただけない。


インフラの呪縛: 公共事業はなぜ迷走するのか (ちくま新書)インフラの呪縛: 公共事業はなぜ迷走するのか (ちくま新書)
(2014/03/05)
山岡 淳一郎

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 公共事業について、批判的視点ながら、ヒヤリングした対象は土木学会の紹介なので、森地先生、高橋裕先生など、これまで公共事業を推進してきた人ばかりで、なんだか、公共事業を進めろといっているのか、やめた方がいいと言っているのか、よく著者の主張がわからない。

 財政学者とか経済学者とか公共事業に厳しい学識経験者の意見もきちんと聞いて、ジャーナリストを名乗るのであれば、自分の意見を述べるべきだろう。

 こういう、「パラダイム転換のにおいがまだしない」(p275)とか、「未来に向けて想像力が試されている」(p273)のような、いい加減な結論はやめてほしい。

 少子高齢化で日本の社会保障費が拡大するなかで、日本が公共事業費を増やし続けることは、国と地方の財政的にもできない。また、国家経済としても、貯蓄率が高齢化で下がっていく中で、投資活動は抑制されるのは当然である。

 そのなかで、あっちもたて、こっちもたてるような公共事業論は意味がない。公共事業予算は、国も地方も減っていくことを前提にして、いかに国民生活のために必要な社会インフラを維持していくかを考えるべきである。

 自分の社会インフラ、公共事業に関する意見は以下のとおり。

 もちろん、実態上、急激な変化を緩和する措置は必要だが、公共事業で地域社会の底辺を支えるとか、最低所得補償をするような発想は、非効率であり、とりえない。

(1)公共事業は、民間事業者の効率性を活かしたPPPを用いて、できるだけ、民間事業者の収益を還元できるようにする。

(2)高速道路や空港はもちろん鉄道も、基本的には自分の収益の中で事業をやっていく。もうからない路線がつくらない。補助金はあてにしない。

(3)収益性のない、かつ、利用者を排除できない社会インフラは、新規建設を抑制し、既存ストックの活用と、長寿命化、維持管理に税金を投入する。

(4)それでも収益性のない施設や交通サービスがほしければ、BIDやTIFのような利用者や受益者がお金をだして整備する、サービスを維持するようにすべきである。お金もださないで、なんとなくあったらいいな、という社会資本や社会サービスは維持でこいないことを国民を知るべきである。

(5)大規模災害からの備えについては、ハードより、ソフト、地域の共助とみんなで逃げるという、人の死なない防災対策を中心にすべきである。50年確率や100年確率の災害に耐えられる社会インフラを全国に整備する予算もないし、ゆっくりやっていたら、その間に巨大災害が来てしまう。とにかく生き延びるためには逃げるということが大事。

 厳しい経済社会環境が日本の目前に迫っているのに、「未来に向けての想像力」もへったくれもない。使える税金はきわめて限られている。その中で、どう方向性を定め、メリハリをつけるかだ。
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佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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