レベッカ・スクルート『不死細胞ヒーラ』を読んで、米国の科学ジャーナリストの本はおもしろいし説得力あり。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/04/13

レベッカ・スクルート『不死細胞ヒーラ』を読んで、米国の科学ジャーナリストの本はおもしろいし説得力あり。

不死細胞ヒーラ  ヘンリエッタ・ラックスの永遠なる人生不死細胞ヒーラ ヘンリエッタ・ラックスの永遠なる人生
(2011/06/15)
レベッカ・スクルート

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 なんで購入したか失念。

 アメリカの科学ジャーナリストが、1951年に子宮頸がんでなくなったヘンリエッタ・ラックスのがんから採取した細胞が、永遠と培養液の中で分裂して生き続け、その細胞が、様々な医学上の発見や遺伝学上の分析に貢献していたという話。

 しかし、その不死細胞は、当時の医学事情から本人になんの承諾や同意もとらずに、採取され、また、その細胞を培養して利益をあげている会社が存在するのに、その遺族たちは貧困のなかで苦しんでいて、何の金銭的・精神的な恩恵も受けていない。

 むしろ、悪意のある詐欺師やジャーナリストにプライバシーをずたずたにされて苦しんでいる。

 この著者は、その中でも、粘り強く遺族とつきあい、また、最初に細胞を培養したジョンホプキンス病院を始め、多くの病院関係者、生物学者に取材をして、できるだけ客観的に、その不死細胞をめぐる現状を記述している。

 ちょっと変わった観点から、細胞の寿命とそれを不死化する、つまり癌化するテロメラーゼという酵素の話だと考えれば、科学的な紹介ものだし、自分の組織を第三者が培養したり利用したりすることにどう制度的に歯止めをかけるかという観点から考えれば、法制的な物語ともいえる。

 2010年のアメリカでベストセラーになった本らしいが、この手の科学ものがベストセラーになる米国の読書事情とそれを支える科学ジャーナリストの層の厚さは、たいしたものだなと思う。

 専門的な話を素人にもわかる言葉で語りかける技術というのは、謙虚に学びたいもの。
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プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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