日本・中国・韓国共同編集『新しい東アジアの近現代史 上下』を読んで、いらっとする点もあるが、3国で歴史の本をまとめた努力は高く評価したい。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

--/--/--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
pagetop

2014/04/19

日本・中国・韓国共同編集『新しい東アジアの近現代史 上下』を読んで、いらっとする点もあるが、3国で歴史の本をまとめた努力は高く評価したい。

新しい東アジアの近現代史[上]  国際関係の変動で読む 未来をひらく歴史新しい東アジアの近現代史[上] 国際関係の変動で読む 未来をひらく歴史
(2012/09/07)
日中韓3国共通歴史教材委員会

商品詳細を見る

新しい東アジアの近現代史[下]  テーマで読む人と交流 未来をひらく歴史新しい東アジアの近現代史[下] テーマで読む人と交流 未来をひらく歴史
(2012/09/20)
日中韓3国共通歴史教材委員会

商品詳細を見る


 日中韓の学者による共同の東アジアの近現代史。

 なんとなく、まだ3つも歴史の併記的なところもあるが、よく一冊の本にまとめたと思う。こういう努力が日中韓の歴史認識のすりあわせに役立つと思う。その意味で大変な苦労をしてまとめたこの本を評価したい。

 まあ、日本に対して批判的な記述が多いのは仕方ないし、保守的な視点からすれば偏っているという批判もありえると思う。そこは、三者が意見を一致させるというところに重点をおいたということで、きっと、中国や韓国の読者からみると、日本の記述はまだ甘いと思うだろうから、お互い様と考えるべき。

 日本の本ではほとんど触れられていない視点。

(1)韓国のベトナム戦争への参加。(p169)

 韓国だけでなく、タイ、フィリピン、オーストラリア、ニュージーランド、台湾、スペインが参加しているが、米国以外では韓国が圧倒的に多い。

 日本は、憲法があるので、派兵が断れたということかと思う。

(2)1989年の天安門事件に対して、欧米は厳しい制裁措置をとったが、日本は融和的な対応、経済改革への全面的な協力体制をとったこと。(p195)

 あんまり意識していなかったが、そうだったんだな。その時のどういう政治的判断があって、アメリカと距離をおいた政策を日本がとったのかを勉強しなおす必要あり。

 下巻は、テーマ別。

 テーマが、いかにも左翼的で、人民、ジェンダー、メディア、教育とちょっと偏っている気がする。やはり、財政とか経済といった分野で一つ多少定量的な分析も入れて書いてもらうとバランスがとれたかな、と思う。

 個人的には鉄道の章が充実していると思う。

 この本だけで、東アジアの近現代史がわかるわけではないが、一生懸命日中韓の学者がすりあわせた歴史のテキストなので、それ自体に価値がある。

 日本に厳しい記述が多くてもいらっとばかりしないで、読み通してみましょう。

 ちなみに、アマゾンの評価はちょっと厳しすぎ。3国で一緒に書いたのだから、内容が日本からみて偏るのは仕方ないし、それでも一緒に本をつくることに意味があると考えたい。
スポンサーサイト
pagetop

コメントの投稿

非公開コメント

pagetop
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
電力使用状況&電気予報
プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

FC2カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。