林健太郎『ワイマル共和国』を読んで、野党第一党の社会民主党が議会制を否定したのがナチス進出を後押しした。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/04/19

林健太郎『ワイマル共和国』を読んで、野党第一党の社会民主党が議会制を否定したのがナチス進出を後押しした。


ワイマル共和国―ヒトラーを出現させたもの (中公新書 (27))ワイマル共和国―ヒトラーを出現させたもの (中公新書 (27))
(1963)
林 健太郎

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 ワイマール共和国を扱った本を勉強しようと思ったが、新しくて読みやすそうな本があまりない。

 これは相当古い本だが、東大学長の林先生の本でもあるので読んでみた。

 結構読みやすい。

 現在の日本と比べると、当時のドイツの状況は圧倒的に混乱している。

 ハイパーインフレーション、巨額の賠償金、フランスなど連合国の経済封鎖、短期的な復興のあとの1929年の世界大恐慌など、いくつもの不安定要因がドイツに降りかかっている。

 さらに、当時は、ソ連がコミンテルン活動をしていて、共産党は議会を無視して過激な行動に移る、社会民主党は幅広い中間層の支持を受けているが、適切な政治的妥協ができない。

 その中で資本家と国防軍が、ナチスに期待をするようになっていく。

 さらに、大統領だっとヒンデンブルグが俗物の超保守的考えの持ち主で、かつ、高齢のため、ナチスの対応に対して、適切な行動をとれない。

 結局、ナチスが議席をもつと、国会内でも騒乱を起こして機能停止を起こす。安定的な経済社会のためにはナチスしかないように誘導していく。

 ここまで、ひどい混乱状況は今の日本にはないと思う。あんまり、簡単に今の日本の経済社会情勢がワイマール共和国末期に似ているとまではいえない。

 ただし、ドイツ国民の支持を本来集めていた、社会民主党が党利党略で、ナチスにきちんと反対できなかったこと、首相の座を放り出したことで、議会の第一党が首相を出すという慣例を自らが壊したことなど、政権党の政治的な柔軟な判断、適切な妥協がないと、政権の混乱のもとになるということは教訓になる。

 また、中間層を取り込んだ、社会的に広い意見を政権党が取り入れることによって、政権の安定を図るという、政党政治の基本、一種の社会的包摂性も、これがかけるとテロに走ったり、資本家や軍隊がテロ組織に期待するといった間違った判断をしがちになることも注意点だろう。

 昔読んだフロム「自由からの逃走」なんかも読み直してみようかな。
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佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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