別宮暖朗『第一次世界大戦陸戦史』を読んで、戦術レベルでは勝ったり負けたりで勝負のはっきりしない戦争と知る。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/05/21

別宮暖朗『第一次世界大戦陸戦史』を読んで、戦術レベルでは勝ったり負けたりで勝負のはっきりしない戦争と知る。

第一次大戦陸戦史第一次大戦陸戦史
(2014/05/20)
別宮 暖朗

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 第一次世界大戦開戦百年ということで、第一次世界大戦がいろいろ話題になっている。

 総力戦で戦った戦争であり、経済の中心がイギリスからアメリカに移ったこと、過酷な賠償からヒットラーの台頭を招いたこと、戦後できた国際連盟では日本は初めて大国といして位置づけられたこと、など、様々な評価ができる戦い。

 この本は、大きな陸上の会戦について分析して、その際の指導者の役割や戦術の過ちなどを丁寧に分析している。
あまり、単純な戦いではないので、整理しにくいが、著者は、この戦争によって、「国家は生き残ったが、ヨーロッパ最良の部分(ヨーロッパ文明のよいところ)は戦場で死んだのである。」と記述している。(p3)

 戦略レベルで大事だと思うこと。

(1)オーストリア・ハンガリー帝国の外交官だった、レオポルトファンの稚拙でゆっくりとしたセルビアとの交渉によって、ドイツ、フランス、ロシアなどが総動員体制に突入してしまい、限定戦争から世界戦争になってしまったこと。(p34)

(2)ドイツが事前に立てていたシュリーフェン作戦計画では、総動員体制に突入したら、自動的に西部戦線でベルギーに侵略する計画となっており、総動員体制の突入、即、開戦になっていた。(p27)

 事前の作戦計画が自動的に他国に侵入することを内容としていたことには驚く。事前の作戦計画は現在の民主主義国家でも作戦上事前に国民に知らされることはないので、防衛大臣や防衛省文官の責任は重いと思う。

(3)ドイツは主な敵はフランスとロシアと考えていたが、ベルギーに侵略したことで、イギリスの参戦と日本の参戦をまねいてしまった。

 日本が、南仏に進駐したことによって、アメリカの石油禁輸措置をまねいたのと似ている。軍人が外交センスのないことは世界の歴史が教えているところ。

 ちなみに、毒ガスもドイツが先に使ってイギリスも報復的に使っていること、ロシアのニコライ2世は人事に偏りがあったことと、内政を戦時中、妻に任せていたことが内政の混乱を招き、革命を招いたこと、ロシア革命の際にドイツは封印列車でレーニンをロシア国内に送り込んだこと、など、ウクライナは、第一次世界大戦でロシアから分離したこと、などいろいろ気づくことが多い。

 第一次世界大戦の開戦百周年ということで、よい本もたくさんでるだろうから、第三次世界大戦を引き起こさないためにも、まず、第一次世界大戦を学び直してみる。
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佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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