伊藤之雄『昭和天皇伝』を読んで、昭和天皇を過度に褒めもせず、過度に避難しない、バランスのとれた本。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/06/20

伊藤之雄『昭和天皇伝』を読んで、昭和天皇を過度に褒めもせず、過度に避難しない、バランスのとれた本。

昭和天皇伝 (文春文庫)昭和天皇伝 (文春文庫)
(2014/03/07)
伊藤 之雄

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 昭和天皇について、過度にほめもせず、かといって過度に責めたりしないで、冷静に分析した本。

 昭和天皇が張作霖事件や満州事変の際に、軍部に力を行使できなかったのは、宮中の幹部も含めて、軍部を押さえる老獪さがかけていたという。確かに、無理に抑圧すればクーデターが起きる可能性もあったが、もっと軍部からあらかじめ信頼を受けておく可能性も指摘している。

(1)第四に、大正天皇の崩御後、二五歳で践祚(事実上の即位)した昭和天皇は、その後数年の間に、若さから来る気負いもあって、張作霖爆殺事件の処理、ロンドン海軍軍縮条約問題、満州事変での朝鮮軍(日本軍)の独断越境への対応を誤り、軍部への威信を確立することができなかったことである。このため、その後も自分の意思に反して、日中戦争の拡大や太平洋戦争への道を止めることができなかった。(位置No. 7399-7403)

(2)即位後、昭和天皇が三つの重要事件の対応を誤り、威信を確立できなかった原因の一つは、天皇を輔弼する集団に経験豊かな有力政治家がおらず、牧野内大臣ら天皇を支えた宮中側近が、判断を誤ったことである。(位置No. 7414-7416)

人間である一人の君主に最終的な権限を与える立憲君主制は、昭和天皇のように、壮年から君主になり、かつ、帝王学を大正デモクラシーの中で広く学んでいても、政治家や軍部を若いうちには押さえられなかった。その意味では、現在の象徴天皇制のように、実権のない形で、国民の統合のシンボルとして位置づけていくことが歴史から学ぶ帰結だろう。天皇陛下には、過度の精神的負担をかけ続けることに、システムとしての永続性に若干の危惧はもつものの。
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佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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