大塩洋一郎編『日本の都市計画法』を読んで、都市計画法の語り口から直さないといけないな。マニヤック。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/06/18

大塩洋一郎編『日本の都市計画法』を読んで、都市計画法の語り口から直さないといけないな。マニヤック。

 アマゾンの中古にもない。

 建設省に入った30年以上前に、先輩から読むように言われた本の一つ。もう一つは飯沼先輩の「都市の理念」

 あれから、まともな行政マンがつくった都市計画法の本がないことが、自分も含めて怠慢だなと思う。

 都市計画法の本を自分がかくための備忘録。順不同、マニヤック。

(1)欧米の都市計画法制、特に、サッチャー、レーガンをへた新自由主義の影響を受けた都市計画法制とその後の動きをきちんと押さえる必要がある。

(2)地域団体、共同体が都市計画に主体的に参加する仕組みが考えられないか。建築協定など協定ものも増えたけど、もう一つ、組織体制と資金面の裏付けができれば、道普請ではないが、自律的に身の回りの施設の維持管理をする主体になりえると思う。2項道路で道路管理者が受け取っていない地区などは結構厳しい問題をすでに抱えている。もちろん、BIDとかHOAのような格好いい話もあるが、地区で管理する施設の計画論、主体論が必要。

(3)これからはエネルギー施設とか社会福祉施設が大事。税金を少しでもまけるためとか、低利融資をうけるため、とかインセンティブをつけて都市計画施設をより総合的に決めるようにできるといいと思う。それから、だんだんと中身が固まっていく都市施設みたいな概念も必要ではないか。被災地の津波復興拠点事業を進め方をみても、そういう面的施設の概念が必要ではないか。

(4)市街地再開発事業、土地区画整理事業、流通団地造成事業にかわる、現状にあった市街地開発事業のような仕組みが必要。今のままでは使い勝手が悪すぎる。新住宅市街地造成事業とかはシンボル的に廃止したらいいと思う。もう新住宅市街地はつくらないという意味で。

(5)現都市計画法をつくったときには従来の都市施設中心から、土地利用計画を充実していて、そこに力点がいれられているが、実は日本の都市計画法は、土地利用と都市施設と市街地開発事業という実現手法、収用手法がセットになっているで、優れている部分があると重う。人口減少社会の中では、より都市施設でも維持管理に近い部分、市街地開発事業も修繕や改修に重点が置かれるにしても、快適で安全な市街地をつくるための施設や事業の手法と、従来の生活環境を保全するタイプに変化する土地利用計画のセットが、大部分のこれからの日本の都市計画の姿ではないか。

(6)都市計画は財産権の規制があるものに限定して考えるという発想も転換していいのではないか。地区計画で届け出勧告とかつくったわけだし、市町村マスタープランは、都市計画ではないという建前。そうすると、都市計画の周辺のマスタープランに位置づけられる様々な活動や行政契約、協定なども一体的に新都市計画として位置づけてもいいのではないか。

(7)都市計画法典の中に、フランスでは保存地区については農村大臣の所管の部分があるという。そういう意味では、都市計画法典として、都市計画法、建築基準法、都市再生法、景観法、緑地保全法などを体系的に整理していく方向もあるのではないか。実際にいろんな決定、許認可をする主体は原則市町村で、町村で技術的にできない部分は、県が行うというのでもいいような気がする。法典化というのも一覧性を高め、重複を避ける意味があるかも?

(7)開発許可の技術基準が全国適用になったので、建築基準法の集団規定もそんなに現実には農山村部で問題にならないっような気がするので、市街化区域、市街化調整区域、用途地域だけの地域、その他の地域にして、都市計画区域という概念をやめてもいいのではないか。

(8)開発許可の対象にはもっと広く工作物とか土盛りとかを対象にした方がいいし、道路位置指定も取り込んで一体的にした方がよいと思う。

(9)マスタープランとしては、権利制限だけの上位計画ではなく、都市と農村部全体としてのマスタープラン、人口と土地利用方針を決める必要があると思う。特に、人口減少時代では、人口増大時代と違って、国の戦略と個々の市町村の自分たちも成長したいという願望が両立しないので、これに国としてのマスタープランの必要性がでてくる。いわば計画調整の問題ととらえてもいいが、みんなが願望的な人口計画、土地利用計画を立てたら、国も地方も財政が破綻するし、いくら公共事業をやっても足りないし、無駄が多すぎる。震災復興でいきなり人口減少時代の土地利用計画を考えなければと指摘してもできないので、日頃から、人口減少時代の縮小する都市、地域の形を描いておく必要がある。コンパクトシティとかいう概念ではなく、どの農村集落に集落を集めるか、どの都市地域のまわりに、移転集落の受け皿をつくって、道路などの管理のどの部分はやめるか、といった撤退戦略が重要。

 法制的に無補償の説明の仕方など、不十分な記述も多いが、この点は判例を読み直してからもう一度考える。
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公共事業としての側面

広さや形、施設が都市の中での経済社会的な機能に加えて、都市計画施設の整備には、「公共事業」として、地方でお金を使う側面がある。。都市計画法は、その目的として、国会では予算として表現される、財政政策の一端を担うことを謳うのは如何でしょうか?
五ヵ年計画で、ある程度、お金を使う目的は宣言されているとは思いますが、逆に、地方都市でいつまでも下水道を作りつづけたり、何十年も前の、右肩上がりの予想の債に作られた道路を延々と作り続ける。。
時間軸が、市民や企業、政府部門でらすら曖昧なものと諦められている、、これで本当に「計画」と言えるのか。。日本だけでなく、欧米でも同様の課題。アジア(アフリカ)では、サステイナブルなプロセスを内在した計画をデザインできるのでしょうか。。ずっと考え中です e_

大塩洋一郎氏の晩年

大阪で開かれた花と緑の万国博の事務局長をなさっていました。そして博覧会終了後、記念財団のトップでいらっしゃいました。私の勤めていた事務所が記念財団の事務局を担当していた関係で何度かお会いしたことがあります。オカルト的色彩の強いアメリカのニューエージ思想とりわけケン・ウィルバーに大きな関心を寄せていて、自然科学畑の人の多いコスモス国際賞選考医委員の中で大塩さんを支持してくれるのは河合隼雄さんだけだと語っていたそうです。お亡くなりになったとき護国寺で開かれた葬儀の裏方をお手伝いいたしました。
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プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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