林良嗣ほか『都市のクオリティストック』を読み直して、メッシュでの将来一人あたりの行政負担推計が大事だと思う。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/07/09

林良嗣ほか『都市のクオリティストック』を読み直して、メッシュでの将来一人あたりの行政負担推計が大事だと思う。


都市のクオリティ・ストック―土地利用・緑地・交通の統合戦略都市のクオリティ・ストック―土地利用・緑地・交通の統合戦略
(2009/09)
林 良嗣、加藤 博和 他

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鹿島出版の「都市のクオリティストック」を読み直してみた。都市計画法制の復習の一環。

 最近の地方都市の行政マンと話していて、これは使える、もっと一般化できないかと思ったのは、加藤博和先生が書かれている都市の行政区域の中での一人あたりの行政コストのメッシュ分析。

 自分は、今の都市財政が補助金と地方交付税で竹馬財政になっているのは危機的だと思う。国債の金利がちょっとあがっただけで、最優先の社会保障に全部お金がとられて、補助金とか地方交付税がなくなる可能性があると思う。

 その意味で、一定の仮定をおいて、今の都市財政を続けていたら、いつ、破綻するかという都市財政余命とでもいう指標を開発すべきだと思う。

 その次にどうやって都市財政を効率化するかという点からすると、メッシュ分析で行政コストが一人あたり多くかかっている地域の対策。行政サービスの質を落として、地域の住民たちで支えてもらう案、他の地区より固定遺産税なり負担金をたくさん払う案、まちの近くの行政コストの低い地域に移転する案を選んでもらって、行政コストをきめ細かく、効率化していく必要が今すぐにでもあると思う。

 その意味で、メッシュ単位で一人あたりの行政コストとその将来予測の分析ツールは非常に大事だと思う。

 あと、第4章のLRTの議論は悩ましい。なんとなくてっちゃんの僕としては応援したくなるが、当初の建設投資の補助にくわえて、運営費まで補助し続けるシステムだとすれば、それは、次世代への過大な負担になり、いい選択とは思えない。

 もちろん、ヨーロッパでは運営経費をLRTに補助しているのは知っているが、それがこれからの都市財政で耐えきれるか、また、無理矢理LRTに乗せるために都心部の車の流入規制までかけられるか、もしくは、ETCで都市内の自動車に課金することに市民が納得するか、など、いろいろな対策についての市民の理解がないとLRTの新規設置は難しく、むしろ、すでにある路面電車の維持も将来的にはむずかしくなる可能性があると思う。

 このあたりの都市計画の専門家の経営の観点からの分析が必要だと思う。

 ちなみに、高齢者の足の問題、買い物難民、病院難民の問題も理解しているが、それについて、もっとも効率的な対応策は、即LRTにいくのではなく、コミュニティバス・デマンドバス・地方の集落では事実上行っている白タク的な地域住民の共同での乗り合いなど、いろんな方法がある。

 交通工学の専門家だけでなく、都市計画、建築家もまじめに地域の足について、どういう方法が持続可能な方法なのか、人口減少都市で、地方財政のもっと厳しくなる将来において、高齢者を中心とした自動車の運転を自らできない人たちに交通サービスを提供する方法の分析を期待したいし、ぼくも是非教えを請いたい。
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プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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