本郷和人『天皇はなぜ生き残ったか』を読んで、天皇と将軍の2元論は、幻想だと知る。天皇には何の権威もない時代があった。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/07/13

本郷和人『天皇はなぜ生き残ったか』を読んで、天皇と将軍の2元論は、幻想だと知る。天皇には何の権威もない時代があった。

天皇はなぜ生き残ったか (新潮新書)天皇はなぜ生き残ったか (新潮新書)
(2009/04)
本郷 和人

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 ぼくと同年代の東大の歴史学の先生の本。

 なんとなく、明治維新以降の教育が尾を引いて、室町、戦国時代、江戸時代でも天皇は一定の権威をもっていたと考えがち。

 本郷先生は、室町時代の特に、南北朝が統合して以降、天皇には権力はもとより、権威もなく、財源も時々とどく寄付で生きていた。新嘗祭をはじめとする宮中祭祀もとだえ、ひどいときには、天皇即位の儀式費用がはらえず、即位の式をしなくていいように、死ぬまで、天皇を続け、死んだときにも葬式の儀式も相当期間できない、即位式も即位してから20年後に初めて行うという、天皇家が貧困に苦しみ、世間から無視された時代もあったという。

 その中でも、なんとか天皇が生き延びたのは、天皇家に面々とつながる文化力だったという。和歌を詠むことも文化力。それへのあこがれがなんとか武士政権が完全に天皇家を取りつぶすのを防いだという。

 ちなみに、暦とか元号は天皇の権限だったという形式だが、武士政権が要求して元号を変えさせたり、暦は江戸時代には幕府の権限になっていて、その意味でも文化装置の権限は完全に武士政権にとられていた。

 著者は信長が長生きしていたら、天皇家をつぶした可能性もあったというが、秀吉、家康はそこまで無茶に無意味な現状変更はしなかったので、天皇は生き延びたという。

 いずれにしても、天皇家も歴史の権力者に翻弄された歴史であることは正直に認める必要がありそうだ。
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佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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