昨日の「これからの日本に都市計画は必要ですか」の若手学者メンバーの議論で感じたこと。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/07/17

昨日の「これからの日本に都市計画は必要ですか」の若手学者メンバーの議論で感じたこと。


白熱講義 これからの日本に都市計画は必要ですか白熱講義 これからの日本に都市計画は必要ですか
(2014/05/26)
蓑原 敬、藤村 龍至 他

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 若手の都市計画研究者との議論で再確認したこと。

(1)都市計画が必要か?という問いではなく、生活と生業を支える政策技術であり制度資本である「都市計画」が世の中の社会問題の解決にどう貢献するか、都市計画が必要となるためにはどうしたらいいか?という問いを議論すべき。

(2)制度が縦割りの批判もあまり意味がない。福祉で、医療施設や介護施設をどう立地させるかの考え方もなく、地域共同体にいろんな仕事を下ろそうとしているときに、どのような施設配置が将来的に望ましいかを考えるのは、都市計画の仕事であり、福祉グループと連携してそれを政策に落とし、必要があれば、都市施設の決定をするなり、開発許可をするという対応をとる。縦割りを打破する連携を学者も行政も行えばいいだけのこと。

(3)生活と生業の基盤を支えていく、特に、人口減少社会、マクロの地域経済が衰退するなかで、一人一人の所得を維持し、幸福感を維持するというのは都市計画の重要なテーマ。そのための都市構造はどうあるべきか、というのを、都市財政の破綻までの平均余命でもって真剣味をもって、首長とか市民と議論すべき。

(4)都市財政で支えきれないこと、公共交通機関とか区画インフラの維持などについて、地域共同体が、前向きに、楽しく、自分たちの問題としてとらえていく、そういう制度的仕組み、組織的な仕組みについてのメニューが欠けていて、それを充実していくことが必要。

(5)地域共同体が力を発揮するのは、本当の山奥の集落ではなくて、意外と市街地の周辺部かもしれない。それは使いやすい仕組みをつくって、現実のニーズに対応していくことが重要。山奥の集落については、異論もあるが、そこに残っていては、災害の時に命の危険がある場合に限っては強制的に移住ということもありえる。それ以外の場合には、せめて、その集落のさらに奥に新しい住宅が立地することぐらいはきちんと抑制できる仕組みが必要。あとは、地域の共同体の自助共助で対応するか、むしろ行政サービスの充実したまちなかに移住するかは地域住民の方々の判断とした方がいい。

(6)都心部にいろんな福祉施設とか病院とか集約しようとしても結局、公有地がないので、市街化調整区域に集約して立地して、市街化区域内の土地は借地だったので、更地で残るといった形になりやすい。口だけまちなかに福祉・医療をあつめるといっても現実は逆行している。都心部に行政サービスを集めるのであれば、上物は融資で対応するにしても、まちなかに公有地を拡大していく、新しい都市施設と事業手法の概念が必要だと思う。

(7)都心部に活性化といって土地区画整理事業とか市街地再開発事業をしても活性化はしない。なぜなら、アマゾンに勝てない物販は初期投資が少ない郊外店でも撤退傾向にあるから。まちなかで残るのは、飲食、医療、介護サービスなどアマゾンでかえないもの。この民間ニーズを公有地での建て替えなどと一体的に公民連携事業で実施するのが一番効果的。そのまわりに家守事業のような、リノベーションの輪をひろげていく、ファシリティマネジメントを行って資金確保していくという、都市経営を都市計画と一体的に考えるべき。 

 これだけの問題を真剣に取り組めば、市町村長からも市民からも「都市計画」は必要と必ずいわれるはず。こういう差し迫った社会問題の解決をきちんと若手の学者と行政側で議論していきたい。
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プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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