蓑原敬『地域主権ではじまる本当の都市計画まちづくり』を読み直して、今の都市計画部局の体制・能力を前提にした制度設計が必要だと思う。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/07/31

蓑原敬『地域主権ではじまる本当の都市計画まちづくり』を読み直して、今の都市計画部局の体制・能力を前提にした制度設計が必要だと思う。

地域主権で始まる本当の都市計画・まちづくり地域主権で始まる本当の都市計画・まちづくり
(2009/12/02)
蓑原 敬

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 蓑原先生が気力を振り絞って、制度提案をしているので、真摯に受け止めたいと思う。

 その上で、感じることを数点。

(1)今の市町村や県の都市計画部局は団塊の世代が退職して、かなり脆弱な状況になる。この体制を前提にして、裁量性のある計画許可などはとても組織が受けきれない実態を理解してほしい。その上で、集団規定部分の確認については、民間指定機関から、建築主事に戻すとか、開発許可の対象面積については、全国土を対象にして、市町村長がここの開発は将来とも押さえたいという地域に限って小規模でも対象にするとか、単なる盛り土とかゴミ捨ても対象にするとか、市町村等の体制でできる範囲にとどめるべきだと思う。その意味でも、一気に、都市田園法のように全国を対象にした土地利用規制を一本化するのは体制面から無理だろう。

(2)蓑原先輩が住宅政策との連携を都市計画に求めるのはそのとおりだと思う。日本は土木から都市計画が始まったが、ヨーロッパではむしろ住環境の改善から始まったとおり、住宅政策ともっとリンクすべき。昨今の空き家対策などもそうだと思う。

(3)最近はやりのコンパクトシティについては、行政サービス、特に医療とか福祉、介護がどの程度の密度であれば、維持可能かという観点から再度、どこに集約すべきかを議論する必要があると思う。例えば、人口密度40人/haぐらいで維持できるのであれば、基本的に市街化区域内や調整区域の集落単位では地域包括ケアは維持できることになる。むしろ、農山村の集落について、どうやって最低限の行政サービスを維持するか、移転を誘導するか、それとも自立を選んでもらうかといった選択肢を用意すべき。すくなくとも、富山市のような公共交通の駅周辺に都市機能を集めるという政策は行政コストを下げるという目的から、一般解とはいえないのではないか。

(4)蓑原先輩が努力された幕張ベイタウンの中庭式の住戸の環境はすばらしいが、残念ながら、このような中高層の建築物の一階に商業床を言えるというのは、飲食、サービス業を除いて、今の市場メカニズムでは無理ではないか。むしろ、中にはを移動販売車とか、屋台に時々開放するといった初期費用が安いビジネスでないと、物販はなりたたないと思う。このあたりは、今の市場構造やeコマースの影響がもろにでてくるところで、後輩がえらそうにいって申し訳ないが、中高層建築物の足下に商業というのは非常に事業性からみて困難だと思う。

 ちなみに、蓑原先生が柳沢先輩の都市計画法の提案に触発されたと書いておられるのですが、自分は柳沢案というのを勉強していないので、どなたか、ご教授ねがえますか。
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プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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