翁百合ほか『北欧モデル』を読んで、要は受益と負担を明確にするシステムが必要だなと思う。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

--/--/--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
pagetop

2014/08/10

翁百合ほか『北欧モデル』を読んで、要は受益と負担を明確にするシステムが必要だなと思う。

北欧モデル 何が政策イノベーションを生み出すのか北欧モデル 何が政策イノベーションを生み出すのか
(2012/11/16)
翁 百合、西沢 和彦 他

商品詳細を見る


 ライフネット生命の出口さんの推薦。

 高福祉高負担を実現しつつも、それなりの成長を続けている北欧、特にスウェーデンの経済社会モデルの分析。

 日本総研の本らしく、データもあり分析も緻密。

 個々の指摘よりも、僕は、受益と負担が明確にする仕組みが高負担であっても国民が理解して負担する理由だと思う。

 これに対して、日本は年金制度であっても、基礎年金部分にかなりの国費が入っていて、もちろん全体としては半分は借金で次世代につけおくりしている。

 このような国が借金して負担感が即座にはわからない、次世代につけまわしをして、税金で運用するという仕組みは、受益と負担の関係が個人ベースでわからないから、消費税が3%あげるだけで大騒ぎになる。毎年1兆円以上自然増する社会保障費からすれば焼け石に水で、持続可能でないのに、そこからつまずいてしまう。

 一方で、中堅、若者世代は、社会保障、特に年金とか医療とか介護が、自分の世代ではちゃんと持続可能で維持されているのか不安になるから、消費も抑える、貯蓄する、ちょっとお金があれば、いろんな運用先に分散投資をする、といった動きにはしって、結果として自国経済の縮小スパイラルに入ってしまう。

 この著者たちは、なんとなく、中央集権的な社会保障の財政システムを市町村単位にすればいい、と提案しているようだが、なにせ、必要な資金の半分を借金でまかなっている現状のままで、市町村に分権すると、借金をする権限を分権するようなもので、税源がたりない。

 市町村の都市財政も現状でもパンク寸前。いつまでも補助金と地方交付税でなんとかしてもらおうという甘ったれた感覚が残っている。

 ここは、地域単位で、上乗せサービスを互助でお金を負担しあいながら、自分たちの力で実施するような、白川先生のいう地域善隣事業を、もう少し、例えば、制度的に地域での組織体の法人格とか伝家の宝刀で抜かないにしても、徴収権限とか賦与する、まちづくりでよくいわれるようなBIDやTIFのような仕組みを仕組んで、やる気のある地方共同体が生き残っていくという枠組みを用意した方がいいような気がしてきた。

 その中で、福祉サービスだけでなく、買い物支援とか除雪の支援、簡単な道普請とか川普請もするような、地域で支え合い、自分の負担で上乗せ整備、上乗せ支援サービスをするという仕組みをつくるのが、現実的だし、漸進的に地域社会が変わっていくような気がする。

 今の財政状況で、社会保障を中央集権を地方分権していく方向について、具体的なイメージができないので、地域共同体の支え合いの法的枠組みを真剣に検討すべきと強く感じた。
スポンサーサイト
pagetop

コメントの投稿

非公開コメント

pagetop
カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
電力使用状況&電気予報
プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

FC2カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。