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2014/08/22

木村靖二『第一次世界大戦』を読んで、新しいきずきあり。

第一次世界大戦 (ちくま新書)第一次世界大戦 (ちくま新書)
(2014/07/07)
木村 靖二

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 第一次世界大戦ものはいくつかすでに読んでいる。http://shoji1217.blog52.fc2.com/?q=%E7%AC%AC%E4%B8%80%E6%AC%A1%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%A4%A7%E6%88%A6&page=1

 八月の砲声、とか陸戦史とか。今回は初めて知った事実を備忘録風に。

(1)( 位置No. 835-838)租税で支えられるのは戦争経費の一部に過ぎず、大部分はいわば借金による調達方法でまかなった。各国とも最初は短期戦であろうと期待したことと、その後は「勝ったら敵に払わせる」ことを前提にしたからである。それが、勝つまでは戦争を続けなければならないという決意を固めさせ、戦争を長引かせる要因の一つになった。

(2)( 位置No. 1304-1308)一九一五年春、対ロシア戦での敗退が続くと、(トルコ)政府はアルメニア人をロシアの協力者、内部の敵と断じて、シリア砂漠地域への強制移住を命じた。女性・子供・老人を含む、全アルメニア人の根こそぎ追放は、現地や移送途中での殺害や大量の飢餓死をともない、「史上初のジェノサイド」といわれるほど多くの犠牲者を出した。その数については、トルコ側の主張する一五万人から、アルメニア人の主張する一五〇万人まで大きな差があり、現在でも確定していない。

(3)(位置No. 1512-1517)(総力戦という)、この概念の新しさは、ルーデンドルフの説明に示唆されているように、戦争の方法より、目的を新たに定義したことにあった。それによれば、戦争の目的とは、総体としての敵国・敵国民の撃滅にほかならない。したがって、そこでは戦闘員と非戦闘員、軍人と文民・一般国民の区別自体が無意味になり、究極的には敵国・敵国民の全面的破壊が目指されることになる。総力戦という概念には、敵国民の絶滅への指向が含意されているのである。実際、総力戦は絶滅戦争と言い換えられるとみる解釈もある。

 総力戦というのは、総力で戦うことだけでなく、相手を撃滅する、相手の国を絶滅させるという要素があったという歴史認識が重要。

(4)(位置No. 1686-1689)最前線の兵士にとって、日常的に命を守る重要な三点セットは、塹壕、鉄条網、機関銃であった。早くから防御に回ることが多かったドイツ軍の塹壕は、堅固で巧妙な構造になっていたが、逆にフランス軍では、安全な塹壕は兵士の攻撃精神を低下させるとみる傾向が強く、ドイツ軍より脆弱な作りであったといわれている。

(5)(位置No. 1716-1718)最前線の部隊や兵士が、かなりの頻度で交替していることは案外に知られていない。ドイツ軍兵士の場合、前線に配置された期間は四年有余の大戦中の内、平均して一五カ月程度で、大陸派遣軍の平均的イギリス兵は、年間日数の一五%が最前線配置であった。

西部戦線異状なし、ではずっとはりついていたような感じだったが、実は違う。まあ、そうでないと、体力が続かないよね。

(6)(位置No. 1811-1816)一月半ば、ドイツ外相ツィマーマンは、駐メキシコ大使に秘密電報を送り、アメリカが参戦した場合直ちにメキシコ大統領に面会し、テキサス・アリゾナ州などかつてのメキシコ領返還を条件に、ドイツ・メキシコ同盟締結を提案するよう指示した。この電報もイギリス側は傍受、解読しており、アメリカの対独国交断絶通告後、ウィルソン大統領に提供され、彼を激怒させた。二月末にそれが公表されると世論も憤激し、事態は参戦派に有利になった。これがドイツ外交の失態の代表例とされる、ツィマーマン電報事件である。

この陰謀がなければウィルソンは対ドイツ戦に参戦していなかったかもしれないということなので、痛恨のミスだったらしい。
 全然知らなかった。

 総力戦は絶滅戦争だという言葉は重い。戦争は相手を絶滅するまで行われる可能性が高いことを何度もかみしめないといけない。
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ボーア戦争と日露戦争

このふたつが総力戦としての第一次大戦を予告する側面をもっていたことも重要ですね。ボーア戦争での匍匐戦術と強制収容所の出現、日露戦争における機関銃弾幕の出現などです。旅順攻防戦は殲滅戦の好例ですね。
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Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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