渡邊啓貴『シャルル・ドゴール』を読んで、緊急時のリーダーのあり方を考える。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/08/24

渡邊啓貴『シャルル・ドゴール』を読んで、緊急時のリーダーのあり方を考える。


シャルル・ドゴール:民主主義の中のリーダーシップへの苦闘シャルル・ドゴール:民主主義の中のリーダーシップへの苦闘
(2013/07/14)
渡邊 啓貴

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 大きな災害の発生時に自分が防災担当でも復興担当でもないのはつらい。

 じたばたしてもしょうがないので、休日は国家の危機のリーダードゴールの政治学者による分析本。

 ドゴールというと、第二次世界大戦での自由フランスで気概をもって独立運動を指導したり、アルジェリア紛争で国が混乱しているときにリーダーシップを発揮して、今の大統領の権限の強いの第五共和制を実現した人、ちょっと右翼といった印象だと思う。

 この本を読むと、自由フランス運動のときに、米国のルーズベルトに徹底的に無視され、翻弄されたこと、英国と米国の庇護と支援で生き抜けたことの屈辱感を胸に秘めて、フランスが自立して偉大な国であるように振る舞う、老獪な政治家として、成長していったことがわかる。

 単純にフランスの国益だけを考えて、ジョンソンやケネディと対立したり、ソ連との関係改善を図ったわけではない。米国に依存しなければいけない事実をちゃんと踏まえた上で、自立して偉大な国フランスの元首としてふるまっていたことが大事。

 圧倒的なアメリカの力に屈している劣等感は、フランスも日本も同じだが、それをちゃんと踏まえて、冷静に計算しつつ、自立性があるように「ふるまう」という視点がとても重要だと思う。全面的にアメリカに対立するわけではないこと、これは最後は国民むけの「ふり」であることが、政治家の老獪がテクニックとして必要なことを学ぶ必要がある。

 また、議会、政党を無視する態度と直接に国民の支持と熱狂を背景に行政を司ったことには、違和感も覚えるが、その第五共和制を今も維持していることを考えると、フランスの国民性とすぐに多党分裂になる経験からは、ある程度合理性のある考え方だったともいえる。

 日本だと、そこまで政党を軽視して、首相が大統領のように振る舞うというのは、一般論では難しそうです。きちんと法律で限定して、巨大災害とか戦争発生などの緊急時などに首相の権限を強化して、大臣をきちんと統括するといった対応ぐらいしか許容されないような気がする。

 でも、フランスの現代史を学ぶことは、今後のフランスとドイツの関係など、世界の秩序に大きな影響を与える可能性があるので、基礎知識として極めて重要で、それを認識するためには極めて良著だと思う。
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プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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