都市計画家協会のいわゆる「柳沢提言」について、問題意識は共有するが、事務を担う市町村職員の対応能力の判断が重要だと思う。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/08/28

都市計画家協会のいわゆる「柳沢提言」について、問題意識は共有するが、事務を担う市町村職員の対応能力の判断が重要だと思う。

 都市環境研究所の高鍋さんから柳沢さんの提言をいただいた。http://jsurp.net/xoops/modules/tinyd03/index.php?id=3

 制度面と運用面について、若干のコメントをしたい。

1 制度面
(1)県の都市計画区域マスタープランは、県土全体の都市計画方針にするのは、方向としていいと思うが、制度改正をするとなると、農振法などとの調整が大変。韓国の事例を蓑原さんは参考にしているけど、国土利用計画法との合体など、工夫がいる。

(2)議会との手続きについては、対応する市町村の意見が大事で、国としては、ちゃんとした住民参加や学識経験者の意見をきちんと反映する仕組みを位置づけることは言えても、議会に必ず、市町村マスタープランをかけるといった時に、都市計画行政上、いい方にいくとはかぎらないと思う。たぶん、市町村の担当者も同様の意見だと思う。

(3)一番異論があるのは、線引き制度を廃止する点。線引きは、大変な先輩たちの努力で、まがりなりにも都市の周辺に田園的な風景を維持している空間。それをぜんちゃらして、市町村の判断で規制内容を決めるというのは、いままででもつまらない周辺開発がきていて、それでも市街化調整区域の立地規制でなんとか残っている空間をつぶす可能性があるので反対。また、市町村の全域を建築・開発許可制度にするのも、現在、調整区域の開発許可の運用でも苦しんでいるので、市町村の現実的な対応として無理だと思う。

 できるだけ、市街化調整区域を維持しつつ、都市計画区域外でも、気になるエリアをあらかじめ都市計画マスタープランに指定して、その開発の事前調整をする仕組みを考えるのが妥当だと思う。

 柳沢さんも、最近でた「成熟社会の建築・まちづくり」で少しそのような方向で意見をかえているようなので、その点は別途コメントしたい。

(3)地区環境団体の提案は興味深く思う。実は、都市財政の悪化を背景にして、防災でも福祉でも、共助といって地区の団体にいろんな事務をまかせる方向にある。これを一体的に受け止めて、地区環境団体に位置づけのはいいと思うし、BIDの構想などとの親和性もあると思う。

 ただし、地区環境団体なり、地区団体は、全員同意とか強制加入にすると動かない仕組みになるので、任意加盟とするならが、全員同意と第三者承継効のある緑化協定や建築協定などの協定ものは残すのが筋だと思う。むしろ、地区団体が地区単位の計画(地区計画とか景観計画、準景観計画)などを提案したら、原則として都市計画に定めるといった、都市計画に結びつけた方がいいと思う。

2 運用面
(1)市町村マスタープランを事実上、いろんな自由な使い方をして、将来土地利用規制の方向、市街化調整区域の土地利用方針につかうのは大賛成。さらに、都市計画区域外でも、開発を抑えたい地区、開発がでてきたら気にある地区について書き込んでおいて、大規模な開発は、都市計画法の都市計画区域外の開発許可、小規模なものでも、景観法の景観計画区域の届け出、勧告、是正命令を使って、市町村が指導するというのはいいのではないか。

 景観法の使い方については、別途いろいろ整理して、また、アップしたい。

(2)民間指定確認機関がどんどん市町村がしらない間に確認をだしてしまう問題についての、大阪府の事例は参考になると思う。すくなくとも、府内に所在する指定確認機関と協定を結んで、特定行政庁に接道等を確認させるのは、ありだと思う。

 そもそも、まちづくりの手段であった建築確認について、単体規定と一緒に民間指定確認機関に任せてしまったのは、かなり強引で、当時の県や大きな市の都市計画・建築部局も異論を言っていたので、このような対応案については賛同がえられると思う。

 自分としては、現行の都市計画制度(景観法と都市再生特別措置法等を含む)で、運用でなにまでが、現在の社会問題、都市問題、住宅問題に対応できるか、という問題意識を持っているので、論考が、まとまったら、公表して、皆さんの意見を問いたいと思う。
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佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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