一坂太郎『司馬遼太郎が描かなかった幕末』を読んで、自分がいかに司馬氏のフィクションにだまされているか知る。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/08/30

一坂太郎『司馬遼太郎が描かなかった幕末』を読んで、自分がいかに司馬氏のフィクションにだまされているか知る。


司馬遼太郎が描かなかった幕末 松陰、龍馬、晋作の実像 (集英社新書)司馬遼太郎が描かなかった幕末 松陰、龍馬、晋作の実像 (集英社新書)
(2013/09/13)
一坂 太郎

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 司馬遼太郎の本って、小説なんですよね。でも、いかにもノンフィクションのように書いてあるから、思わず、幕末の志士なんかにあこがれてしまう。

 よく、理想の上司像とか人物に、幕末の志士とかあがっているけど、ほとんど司馬遼太郎が書いたイメージ。

 これを歴史学者が、実は、ものすごくフィクションとか意図的に司馬氏がかかなかった部分があることを指摘した本。司馬史観までいわれているぐらい、中堅以上の日本人に永久を与えているから、よく注意しましょう。

(1)(位置No. 357-360)
 一方司馬太郎は松陰の天皇崇拝者としての言葉は引用しない。「天下は一人の天下なり」といった、有名な松陰の強烈な言もここでは出てこない。松陰の天皇観は、当然ながら浮かび上がってこない。司馬太郎は昭和四十年代の大衆小説の中に、天皇の問題を持ち込むことを、避けようとしているかのようである。

(2)(位置No. 440-443)
松陰はテロリストとして藩に危険視されて捕らえられ、テロリストとして幕府に処刑された。しかし司馬太郎は無味無臭の松陰を、テロに深入りさせることはしない。それは、司馬太郎がテロという行為そのものを認めなかったという、個人的な理由によるものではなかったか。

 親父の出身地の長州では偉人としてあがめられている松蔭先生、実は天皇崇拝でテロリストの側面があった。

(3)(位置No. 1341-1344)
司馬(遼)太郎が言うように「晋作の『奇兵』構想」によって姓が許されたのではなく、民衆が強引に奪い取ったのだ。結局彼らを軍事力として利用する藩も、それを黙認せねばならなかった。それほど民衆のエネルギーが強いものに成長していたのだろう。

 同じく騎兵隊について(位置No. 1352-1357)
 後年、慶応元年(一八六五)一月六日、高杉晋作が大田市之進・山県狂介らにあてた手紙で、結成当時のことを振り返り、「新たに兵を編せんと欲せば、務めて門閥の習弊を矯め、暫く穢非の者を除くの外、士庶を問わず、奉を厚くしてもっぱら強健の者を募り」云々と、被差別民を除いたと明言している。

 高杉晋作がつくった騎兵隊は四民平等ではなく、ちゃんと士族と農民との区別をしていた。また、被差別民は排除していた。知らなかったな。

(3)(位置No. 2553-2559)
 「船中八策」の内容はこの後、京都で薩摩藩と土佐藩が結ぶ盟約(薩土盟約)、十月の大政奉還建白、翌年の五箇条の誓文、さらには自由民権運動にもつながるとされる。ただし、それほど重大な文書でありながら、「船中八策」は原文書が残っていないばかりか、当時の史料にもそれらしい存在が見当たらない、実は謎が多い史料だ。文中に「議員」「規約」「断行」「並立」など、慶応四年以前の用例が無い漢語が使われている点からも、後世の創作との説が有力だ(知野文哉『「坂本龍馬」の誕生――船中八策と坂崎紫瀾』平成二十五年)。

 船中八策は後世の創作という説が歴史学者では有力らしい。

 本当に、司馬小説をそのまま信じちゃいけないな。司馬遼太郎の本なんか、愛読書にあげる経営者とか政治家とか多いけど、やっぱり小説だから、知性が疑われちゃいますね。
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佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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