矢野和男『データの見えざる手』を読んで、ウェラブル端末による膨大な人間の行動データの分析により人の行動の法則が明らかになりつつある。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/09/24

矢野和男『データの見えざる手』を読んで、ウェラブル端末による膨大な人間の行動データの分析により人の行動の法則が明らかになりつつある。


データの見えざる手: ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則データの見えざる手: ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則
(2014/07/17)
矢野和男

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 この本は、腕につける時計型や首にぶらさげるカード型のウエラブル端末で、人のうごき、具体の場所と移動状況、他の人との対談状況とその対談の際の向きなど、詳細に大量のでデータを集めて分析できることから、それから得られた、一見、無秩序にみえる人間の行動に対する、一種の法則を発見したということ。

(1)第一に発見された法則は、人の行動の強さとその頻度は、U分布となっていること。このU分布は、理系の方が詳しいと思うが、物質中の原子や分子の熱エネルギー分布にも発見されている。(p29)

 要は、自分は自由意志でからだを動かしていると考えているが、一定のエネルギー法則の枠内で動いていること。逆に、これ以上に動こうとすると、なぜかやる気がなくなったりして動けないというからだのブレーキがかかる。なんとなく感じていることが、具体的にデータで示されると説得力ある。

 また、ついでいうと、人間の活動効率も、熱機関の効率の上限であるカルノー効率という式と同じ式で上限が決まっていることが明らかになった。これは、例えば、原稿執筆の場合の人の1分間のうごきが50から70回の幅に収まると、その効率の限界は1-50/70=28.6%で1日の活動時間のうち、28.6%しか避けないという原則。

(2)第二の発見としては、カリフォルニア大学のポジティブ心理学のリュボミルスキ教授の、幸福感は、50%遺伝、10%環境、40%はちょっとした日々の習慣や行動の選択、具体的には行動を積極的に起こすこと、という仮説をウェラブル端末の加速度の高さと幸福度の関係から証明したこと。

 これは実際のコールセンターで効率性の向上のための分析にも応用されて、昼休みの会話が活発だど、注文をとる結果からみて生産性があがるという分析まで行っている。(p86)

(3)また、人の行動を詳細に分析すると、最後に人にあって次にある場合の間隔とあう確率、電子メールを受け取って、返信する確率と返信までの時間、動きを続けた時間とその動きをやめる確率が、「1/Tの法則」にしたがっていること。(p116)

 さらに、後半では、大量の人の行動のビックデータ、例えば、店舗で店員と客にそれぞれカード式のウェラブル端末をつけてもらって、売り上げの上昇につながる要因をコンピューターに分析させて、それが商業コンサルタントよりも売り上げ向上につながった話などが紹介されている。

 どうやって、大量のデータから機能的に売り上げ向上の方法を導き出すのかは、よく理解できなかったが、大量の人間行動の分析から、心理学や経済学の単純な行動原則が見直される可能性は高いと思う。

 これは、素人の目からみても、ものすごい変革の可能性があるような気がした。

 是非、物理学の得意な人に読んでもらって、感想を教えてもらいたい。
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プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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