三浦展『新東京風景論』を読んで、最初は反発したが、最後は自分の責任を感じる。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/09/25

三浦展『新東京風景論』を読んで、最初は反発したが、最後は自分の責任を感じる。


新東京風景論―箱化する都市、衰退する街 (NHKブックス)新東京風景論―箱化する都市、衰退する街 (NHKブックス)
(2014/09/19)
三浦 展

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 国土交通省の本屋の平積みから購入。

 昭和30年代を一つの原風景として、現在の東京の風景を批判。

 一つの切り口が「箱」。

 やすっぽい、郊外大規模店舗とか、マンションが無機質な箱形をしていることから、新しい、周辺との景観が調和しない、非人間的な建築物の進出を、「箱」として批判している。

 最初は、何から何まで、東京の新しい建築物を批判してもな、と思うし、「風景」とか「箱」とか切り口は鮮明だが、あまり合理的な万人に通用する尺度でもないなと思っていた。

 しかし、だんだん、やっぱり、人口減少社会のなかで、次世代に負の遺産を残さないという観点と、三浦さんの観点は、一致していて、単なる趣味の問題でもないなと思い出した。

 第一に、なんともない商店とか、中小団地、しもた屋、古い団地が大切になってきた時代になったこと。(p195)

 これは、新しい巨大な建築物がその採算性や維持管理、地域経済への定着性からみて持続可能ではないとの問題意識とも一致する。

 第二に、そのような観点から、今はリノベーションやコンバージョンが大事になってきて、実は、新しい建築物を使うよりも持続可能な取り組みになっていること。

 三浦氏もこのようなリノベーションの動きに元気をもらうと言っている。(p204)

 第三に、都市内の高速道路の整備が進んできて、日本橋の高速道路についても、撤去する可能性がでてきたこと。

 これは、三浦さんもいろんな観点を書いているが、もう一つ、都市の人流、物流の動脈という、首都高利用者の観点もある。この利用者の不利益をあまりもたらさない形でないと、日本橋の首都高も撤去できない。中央環状線の完成によって、首都高速道路網の既存ネットワークの見直しもありえるのではないかと考える。

 あえていえば、三浦さんは、醜い建築物をつくる建築家や不動産業者を責めているが、少なくとも不動産業者は経済合理性で動くのを否定できない。そのような動きにどうブレーキをかけるかは、行政と都市計画プランナーや建築家の仕事だと思う。その対策について、具体的に触れていないが、それは、プロが考えろということだろう。

 一刀両断的に、新しい建築物を切り捨てているので、かっとなる人もいるかもしれないが、よく考えると、それが、人口減少社会のなかで、成熟して、豊かな生活をおくる、東京、さらに、世界で魅力ある都市として発信する東京の方向ではないかと思う。

 かっとならないで、最後まで読んでみよう。
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プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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