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2014/10/03

持田信樹『都市財政の研究』を読んで、これからの都市財政の支援には受益と負担の考え方が重要。


都市財政の研究都市財政の研究
(1993/09)
持田 信樹

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 東大の財政学の先生の本。

 だいぶ古い本だが、過去の歴史的な分析など、参考になる。

 特に、戦前の六大都市の特別市運動(府県から独立し、対等の立場となることを目指す運動)が、第二次世界戦後、一時、地方自治法に明記されたが、その府県全体の投票にかけるという旧自治省の指導、その後には、それが明文化されることによって、大都市が空襲で人口減少していて過半数の賛成を得られる可能性がなく、挫折したこと。

 その後に中途半端な政令指定都市という制度ができたことなど、よく理解できた。

 後半の地方交付税の問題は、難しいのでもっと勉強してみる。

 しかし、この本ですでに示されているとおり、地方交付税の財源が法定3税+たばこ税+たぶん現在では消費税の一定割合で確保できなくて、財投からの借金でなかなっているというのは、結局、通常の国債と同じく将来世代のつけまわしになっていること、それよりもっと重要なのは、地方公共団体が借金をしても地方交付税であとで還してもらえるということで、財政規律が弱まっていることが気になる。

 大都市と地方の問題も、一定程度の財政調整が必要なのだろうけども、原則は受益と負担の関係が明確でないと、地方での支出にブレーキがかからないし、大都市ではたくさん地方税負担をしているのに、それに応じたサービスを受けられないことになる。

 政治や行政は、冷酷にいえば、土地に向かって仕事をするのではなく、人にむかって仕事をするべき。それは人がたくさんいるところには当然行政サービスがたくさんいるわけだから、負担も多いが支出も多い、人が少ないところでは、行政サービスも少なくて良いのだkら、負担も少ない、という原則が守られるべき。

 地方交付税は、人の数だけでなく、面積に比例する要素が多いが、それは、結局、頭数よりも多く財政調整をしてもらっていること。もちろん、面積が大きいと道路の維持管理延長も大きくなるのはわかるが、それも、本来は、できるだけ維持管理延長を縮小する努力を働かせるべき。

 地方に微温的な財政調整措置が、結局地方財政のスリム化させる意欲をそぐ結果にならないか、地方にふさわしくない新しい庁舎建設など無駄な単独事業の誘発につながっていないか、など気になる。

 また、公共事業の補助金も地方交付税も国土の均衡ある発展というお題目で、地方を支援してきたが、前者の補助金は、もうそういうお題目は通用しないといって半分以下に削減されたが、地方交付税は依然として維持されている。それって合理性があるのだろうか。国土の均衡ある発展が政策として維持されないのであれば、地方交付税のような受益と負担をあいまいにする制度も見直しが必要なのではないか。

 ただ、社会保障関係の補助の裏負担などは高齢者が多い地方では負担が大きくなるなど、一筋縄ではいかない議論だというのもわかる。

 もっともっと都市財政論の勉強が必要と痛感した次第。

 図書館の本だが、好著なので今、アマゾンでクリックしたところ。付箋をつけたページ、p21,32,38,42,59,66,74,81,横82,93,99,128,138,154,170,186,207,211,216,222,228,243,258,272,276,291,293,307,314.
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プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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