ユン・チアン『ワイルド・スワン 上中下』を読んで、特に文化大革命の抑圧ぶりがすざましい。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/10/14

ユン・チアン『ワイルド・スワン 上中下』を読んで、特に文化大革命の抑圧ぶりがすざましい。


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 ライフネット生命の出口さんの推薦。

 ユン・チアンは、文化大革命を学生時代に経験し、その後、イギリス留学し、イギリス人と結婚して、自叙伝として、この本を、そののち、毛沢東の批判的天気「マオ」を執筆している。

 小生は先に「マオ」を読んだ。http://shoji1217.blog52.fc2.com/blog-entry-696.html
http://shoji1217.blog52.fc2.com/blog-entry-697.html

 著者は、祖母の記憶として、満州前後の軍閥及び日本人の横暴を描き、そののち最初は母の記憶として母が共産党に入党して地下活動をしたこと、同じく共産党の幹部であった父と結婚して、極めて厳格な教育を自分自身が受けたことを記述している。

 そののち、1958 年の大躍進の政策を語るとともに、自らが党幹部子女として、1965年に様々な弾圧、いやがらせ、最終的には両親の拷問や自分の農村への下放などを経験しつつ、なんとか英語を学び、英国留学を実力を勝ち取ってところでこの自叙伝は終わっている。

 中国の愛国教育が問題となるが、極めて大量の中国人民を洗脳する手段としての毛沢東や四人組の活動、紅衛兵を使った中国全土の混乱への扇動、書物や伝統的建築物の破壊、大学教授や知識人の追放など、毛沢東が実務派から権力を奪う手段として、若い学生の洗脳教育を使った事実は歴史的に忘れてはならない。

 また、現時点でも、ワイルド・スワンは中国本土では発禁という扱いのようだが、外部からの情報の遮断についても少しずつ、情報ネットワークの進歩によって改善していくはず。

 この著者は、厳しい政治、社会環境の中で、自分で情報を集め、洗脳教育から目覚め、最終的には毛沢東信仰からも脱却している。

 このような中立的な中国人の視点を大事にしたい。

 また、この大躍進や文化大革命の中でも体制側につこうとする、蒙昧な大衆の存在を考えるとき、中国政府が経済を自由化しても政治を自由化しないことによって、体制を維持するという努力が成功している、背景がわかる。

 要は中国政治は、よらしむべし、知らしむべからず、という発想は根強く残っている。
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プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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