エボラ出血熱がアフリカ西部で爆発的に広がっていることから、20年ほど前にでた、エボラウィルスを扱ったこの本が復刊。
読んでみたが、1989年のアメリカのワシントンD.C.近くのレストンの猿の販売会社で発生したエボラウィルスの事件は、結局人間への伝染は理由はよくわからないが、生じなかったため、あまり小生の記憶にも残っていない。
小生は、1988年にレストンの近くのフェファックスカウンティに住んでいたので、あのあたりがのどかな普通の住宅地なのはよく知っているので、パンデミックが起きなくて本当によかったと思う。
エボラウィルスにもいくつか種類があるようだが、高いものでは致死率90%で、潜伏期間はこの本では最長で24日とされており、最初は目の充血、頭痛がして、全身の臓器が出血して、意識が混濁、場合によっては錯乱して、死亡する。
このアメリカの事件では、アメリカ陸軍が最高レベルの防御装置を身につけフィリピンから輸入した猿をすべて殺して処分するとともに、ウィルスの管理も行った。しかし、もとの猿輸入会社の社員を拘束するまではしなかったが、人に伝染しなかったことは幸い。
陸軍のウィルス管理施設のような減圧した部屋に何カ所もの殺菌スペースを通って、かつ、3重の防護服と内部で空気を循環させる装置をつけて対応するといった、最高度の対処が、仮に日本でエボラ出血熱患者がでた場合に対応できるのか、とても心配。
特に、東アフリカは中国人がたくさんビジネスで進出している地域なので、中国経由の伝染という可能性も否定できない。レベル4の最高レベルの防御体制が日本でとれているかどうか、という点について非常に心配になってきた。
厚生労働省はしっかりやっているのかな。エボラウィルスは、通常の防災体制とか消防とか警察では全く対応できないので、医療機関と自衛隊の医官や化学兵器部隊に対応してもらうしかない。真剣な体制のチェックが必要と痛感。
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