川崎一泰『官民連携の地域再生』を読んで、計量分析が光る、特に、地方の官民給与格差が高い地域ほど生産性が低いというデータにぎゃふん。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

--/--/--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
pagetop

2014/10/23

川崎一泰『官民連携の地域再生』を読んで、計量分析が光る、特に、地方の官民給与格差が高い地域ほど生産性が低いというデータにぎゃふん。


官民連携の地域再生―民間投資が地域を復活させる官民連携の地域再生―民間投資が地域を復活させる
(2013/05)
川崎 一泰

商品詳細を見る


 最初に前書きでお世話になった黒川和美先生が亡くなったことをしり、黙祷。

 確か木下さんの推薦。

 計量分析でのアウトプットで重要なもの。

(1)民間資本の限界生産性は経年的に地域分散が減少してきており、自由に市場機能が働いて、生産性の高いところに投資が集中して、収穫逓減の法則で、限界生産性がだんだん地域別に等しくなってきていることがわかる。これに対して、労働の限界生産性の分散はむしろ上昇している。これは生産性の高いところに人が円滑に移動していないことを表している。(p49)その原因として、生産性の高い大都市から生産性の低い地方部への財政移転が労働の限界生産性の分散を下げる方向にはたらいていないという仮説が統計的に成立することを示している。(p56)

 日本は、国際的にみても、資本生産性は高いが労働生産性は低いと言われている。この原因として、地方を支えるための大都市からの地方への財政移転の結果、低い労働生産性でも地方で生活ができてしまっていて、生産性の高い職場への移動が生じていないことがあきらかになっている。なんだか、地方の人には酷が結果だが、データ分析は冷酷。

(2)地方の公務員給与は国の公務員給与に連動している。国の公務員給与は大都市の民間給与に連動しているので(これらの相関関係は統計的に有意であることがデータ的にも裏付けられている)、結果として地方では官民格差が給料にでてきている。そして、官民格差の程度が大きいほど、その地域の生産性がひくいという結果が得られている。

 地方のいい就職先が県庁と市役所というような地方では、能力が高い人、学歴の高い人が民間企業にいかず、生産性が高まらないことが推測される。これも冷酷な事実だが、納得感あり。

(3)一人あたり財政支出とDIDにおける人口密度の関係を分析すると、DID人口密度が51.5人/haぐらいが最適という結果。(p140)

 これも常識できかなと思うけど、DID人口密度がこれ以上上がると混雑費用がでるという説明は、わかるような気もするが、混雑費用は外部不経済として個人に不快感は生じるけど、本当に一人あたり財政支出にマイナスに働くか疑問。
 また、一人あたり財政支出を考えた時には、DIDの外に分散している集落居住者などが一番行政コストが、福祉でもインフラ維持管理でもかかるので、そういう視点が反映されていないこともちょっと不安あり。

 このあたりの分析については、もう少し、緻密な分析が必要な気がする。

 最後の章(p169~)は、TIFの議論とかLRTの議論とかかなり粗雑な感じがするので、別途頭を整理してコメントする。
スポンサーサイト
pagetop

コメントの投稿

非公開コメント

pagetop
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
電力使用状況&電気予報
プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

FC2カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。