川北稔『砂糖の世界史』を読んで、砂糖の歴史は奴隷貿易、奴隷労働の歴史と知る。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/11/02

川北稔『砂糖の世界史』を読んで、砂糖の歴史は奴隷貿易、奴隷労働の歴史と知る。


砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)
(1996/07/22)
川北 稔

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 子ども用の本だが、大人にも、役立つ。

 砂糖きびの栽培は、地味を失わせるため、次々の耕作地を動かせるだけの土地、そして生産するための膨大で秩序ある労働力が必要とされる。

 このため、ヨーロッパから、毛織物などを西アフリカに輸出し、西アフリカから奴隷を購入し、カリブ諸島で奴隷の代わりに砂糖を購入して、ヨーロッパで砂糖を売却する、という三角貿易でイギリス、フランスなどは莫大な利益を得た。

 特に、イギリスでは、当初の薬や高級な砂糖細工といった貴族の趣味から、紅茶に砂糖を入れるという嗜好が始まり、庶民まで、大量の砂糖を消費するようになった。

 その砂糖が比較的安価イギリスで購入できたのは、奴隷労働が背景にあった。

 コーヒーとかチョコレートの原料のカカオも基本的に同じ構造。

 なお、植民地戦争で出遅れたプロイセンは、砂糖を十分に確保できなかったため、持ち前の技術力を活かして、A・S・マルグラーフという学者が、ビートからの砂糖精製に成功した。

 こういう技術革新は、窒素固定法と同じく、ヨーロッパの辺境であるドイツから始まるという歴史が思い出される。

 先日、読んだ、「海賊と資本経済」でも、いわば秩序の辺境部で新しいシステムが生まれるという話を読んだが、砂糖なども、イギリス、フランスが独占的に利益を得ていたところに、辺境のドイツでビートを生み出したというのも、同じ展開。

 これがアメリカに行くと、コーヒーや紅茶に砂糖をいれるよりも、コカコーラの文化で独自性を出したというのも、辺境で起きるイノベーションの一つだろう。

 砂糖一つの歴史からもみえる、歴史の大きな流れがある。
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プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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