グレン・ハバードほか『なぜ大国は衰退するのか』を読んで、大国の衰亡する原因は財政破綻にあるという主張。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/11/16

グレン・ハバードほか『なぜ大国は衰退するのか』を読んで、大国の衰亡する原因は財政破綻にあるという主張。


なぜ大国は衰退するのか ―古代ローマから現代までなぜ大国は衰退するのか ―古代ローマから現代まで
(2014/10/25)
グレン・ハバード、ティム・ケイン 他

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 国土交通省の本屋で立ち読みしてから購入。

 アメリカで、最近はやりの、財産権とか自由市場とか、制度的枠組みが経済成長に重要とする制度派経済学者の本。

 歴史分析としては、やや突っ込み不足があるが、ざっとローマ帝国から日本、アメリカの衰退原因をおさらいするのにはいい本。各章の最後に枠で囲ったまとめがあるので、それだけ立ち読みしてもいいと思う。

 以下、備忘録。

(1)(米国の再生に必要なことは)、まず憲法の原則に立ち戻って政治を正すこと、憲法の原則とは、連邦主義、制限された中央政府、言論、集会の無条件の自由である。均衡へ向かうべきその次のステップは、誠実な予算編成である。(p411)

(2)(日本の再生に必要なことは)起業家精神や革新を重視し、個人の失敗に寛容で、資本市場が小規模なベンチャー企業に開かれている制度を、まったく新しい形で創造しなければならない。(p242)

 一回、思いっきり既存制度、既成団体を壊さないとダメという主張。財政破綻が中央政府からドミノ的に地方政府に伝われば、そうなるかな。そうならないと目が覚めないかも。

(3)オスマントルコ帝国の衰退の原因は、中央集権化、神権政治、官僚階級のレントシーキング(いわゆる鞘抜き)、官僚による損失回避、外国のアイディアを敵視する視野の狭さ(p220)

(4)スペインの衰退の原因は、財政赤字と国家の破産、ユダヤ人追放などによる生産性の低下。(p201)

(5)ローマ帝国の衰退の原因は、福祉国家(パンのサーカスの政治)、中央集権化した政治、軍事独裁。(p151)

 戦争などでの財政需要に対して、国債が発明される前は、ローマ、オスマントルコあ貨幣の改鋳で対応し、スペインになると諸外国からの借金で国家自体が答案するはめになる。アメリカと日本は、国債という選挙権のない将来市民の負担を現世代が消費して、負の遺産として将来に負担をつけおくりする。

 アメリカと日本で顕著なように選挙制度、民主制は、選良が当選自体が自己目的化して、長期的視野で行動せず、選挙民ではない子どもや将来世代へのつけまわしで、人気をとろうとする欠陥がある。それをどう自覚的に現世代の自分たちが行動するかが、民主政が生き残るかぎだと思う。
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佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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