佐藤賢一『ヴァロア朝』を読んで、国家の根幹は、租税制度、軍隊、官僚組織から始まると知る。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/11/29

佐藤賢一『ヴァロア朝』を読んで、国家の根幹は、租税制度、軍隊、官僚組織から始まると知る。


ヴァロワ朝 フランス王朝史2 (講談社現代新書)ヴァロワ朝 フランス王朝史2 (講談社現代新書)
(2014/09/18)
佐藤 賢一

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 ヴァロア朝は、14世紀初頭のフィリップ6世から17世紀中盤のアンリ3世までの間。

 フランス王朝が、いわゆる現在のフランス国内の貴族、諸国を征服していって、ほぼ現在のフランス国の姿に等しい形の領土を確保していく過程。

 その途中では、100年戦争から、宗教戦争とか戦争が続くし、優れた王もいれば軟弱な王もいて、よくまあ、300年も続いたな、というイメージ。

 特に、最初はフランス王家は自分の領地からの年貢で王室の生活と戦争をまかなってきたが、三部会とか何度かひらくうちに、14世紀後半のシャルル5世が恒常的で諸侯の領地にも課税できる税期の制度をつくって、これが常備軍を維持できるようになって、諸侯を圧倒していく、その一方で、大量の税金を徴収し、管理していくための官僚組織が生まれていく、というのがフランス国家の国家組織が生まれていくプロセス。

 あと、大事なのは、大陸側に英国領土が相当長期間存在していて、ようやくヴァロア朝後記に大陸から追い出したこと、宗教改革までは、各王国の協定や戦争に教皇が時々顔をだして仲介役をしかけるが、後半になると、むしろ、フランス国内がプロテスタントとカトリックで王家の周辺の貴族までが分断して争いだすこと。

 日本は、14世紀くがらいから、少しずつ、国家が形を整えつつあったフランスと比較すると、一気に明治維新で、国家制度の根幹である租税制度、軍隊、官僚制度を作り上げていったことがわかる。

 ヴァロア朝のあとにブルボン朝になってフランス革命となって民主政と人権思想がでてくる。これも明治国家ではまがりないに、明治憲法で一気に実現していく。

 600年以上をかけて、築いてきた国家組織、国家制度や議会制度、人権制度を、明治維新以降、上から一気に作ってしまった日本と、少しずつ、戦争しながら、王家の都合でつくってきた国家組織、制度が、下からの革命で民主制度として転換していったフランスとか英国とは、かかった時間のスケジュールが違いすぎる。

 上から、一気に国家制度と憲法秩序を創りあげた、そういう意味でも、短期につくったプロイセンをまねしようとした明治政府の偉勲たちの感覚は意外とするどいものがある。

 ヴァロア朝って、実は、この本よむまで、よく知りませんでした。
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佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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