『3.11以後の建築』を読んで、東日本大震災の復興で建築家ができなかったことを知りたい、現在の都市問題、地域問題に建築家がどう貢献できるか知りたい。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/12/01

『3.11以後の建築』を読んで、東日本大震災の復興で建築家ができなかったことを知りたい、現在の都市問題、地域問題に建築家がどう貢献できるか知りたい。


3.11以後の建築: 社会と建築家の新しい関係3.11以後の建築: 社会と建築家の新しい関係
(2014/11/15)
五十嵐 太郎、山崎 亮 他

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 国土交通省の下の本屋で平積みになっていたので、思わず購入。

 建築のセンスもデザインのセンスもないので、ピントがずれているかも知れないが、読んでいて、もっと知りたいと思った点。

(1)陸前高田の「みんなの家」とか、アーキエイドとかいろんな活動を、建築家は復興プロセスでしてきたし、この本はそこで成果があがったとされるプロジェクトを紹介している。

 逆に、成果が上がらなかった点、行政に相手にされなかった点を整理しておくことが重要ではないか。例えば、防潮堤の問題、土地区画整理事業の施行区域の大きさの問題、仮設住宅の設計まではなんとかなっても、実際に地域のコミュニティがうまく移ってこれたのか、市街地再開発事業が石巻という都市規模で持続可能なのか、といった問題が気になる。

 是非、そういう視点を整理して、次の震災に備える資料として残してほしい。

(2)本の中盤の設計プロセスの問題は、地域とのワークショップとか大事だと当然思う。だけど、なんとなく、まだ形にとらわれている感じがあって、もう少し、できたあとの維持管理費とかそれをまかなう商売、ビジネスの仕方まで含んだ取り組み、きっとなっているんだろうけど、そのあたりの事業収支面が知りたい。

 単に人がたくさん来るというのは、建築の究極の目的ではなくて、そこで稼いだお金がまわって、質をどんどん向上していくという点まで含んで、建築の目的ではないか。

(3)シェアハウスとか、リノベーションについては大賛成。自分は、これからは地域の、といっても別にバウンダリーが明確でなくてもいいのだが、人のつながりが、まちの空き地とかをつかって楽しんで、ビジネスをして、そして、管理をしていく、そういう地域分散・自立的な取り組みって、福祉でも都市計画でも防災でも共通のテーマだと思う。そのきっかけとしての建築家の在り方について、もっと踏み込んで活動できかのか。

 竹内先生のエコハウスは、エネルギー自立地区として各地域が自立分散型エネルギー対応ができるようになると、本当にすばらしいと思う。

(4)最後に、誰も触れていないが、分譲マンション、区分所有建物、下駄履きマンションの問題をもっと建築家サイドで何か提案できないのか。東京の都心の超高層マンションも心配だし、地方都市の駅前の商業が下にはいって上が分譲マンションになっている再開発ビル、あともう少し小さな地方都市での10階程度の分譲マンション、人口減少社会で空き家がでてきて、さらに相続人もいなくなって所有者さえいない建物区分ができてきたとき、どうやって管理費をだしてマンションを維持するのか、高齢者が多いのに、エレベーターが管理できない、空き家だらけの高層マンションって考えただけでも恐ろしい気がする。郊外団地の空き地よりも、もっと深刻な都市問題にならないのか。それを設計する立場にたっている建築家は何を考え、どう対処しようとしているのか。それとも何も考えていないで、目先の営業利益のためだけに設計をしているのか。

 ながめているだけでも楽しい本だし、きっと建築家の中でも改革派の方々の本だと思うので、一行政マンとして感じた課題を整理してみました。是非、ご意見お願いします。

 
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プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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