中北浩爾『自民党の変容』を読んで、自民党が選挙に強い理由と右派的主張への転換の理由を整理する。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2014/12/18

中北浩爾『自民党の変容』を読んで、自民党が選挙に強い理由と右派的主張への転換の理由を整理する。


自民党政治の変容 (NHKブックス No.1217)自民党政治の変容 (NHKブックス No.1217)
(2014/05/21)
中北 浩爾

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 中北先生の分析のポイントを自分になりに整理すると以下、3点。

(1)自民党は、社民やさきがけと組んでいたときには、多元的な意見をもつ、右から左まで含む政党として支持を広げようとしていた。

(2)しかし、小選挙区が中心となると、選挙の顔となる総理総裁の力、主張やその公認権が強大となって、いわゆる右派的な自民党らしさを前面にだすようになってきたし、それで選挙に勝てるようになってきた。

(3)ただし、右派的な主張は、民主党の対抗軸として自民党が主張しているのであって、民主党が衰退した場合に、その右派的主張が維持されるかどうかは、わからない。

 以下、上記のまとめに関連する記述を列記しておく。

(1)(位置No. 3111-3114)
小選挙区制では当選に必要な得票率が高まるため、無党派層が重要になる。それゆえ総選挙で勝利する上で、党員や支持団体よりも、「選挙の顔」としての党首の役割が大きくなった。自民党は、政治学者のアンジェロ・パーネビアンコのいう選挙プロフェッショナル政党に近づいたのである(55)。

(2)(位置3423-3426)
(安倍総理が民主党政権時代に属していた)創生日本の運動方針などをみる限り、鳩山内閣の問題点として具体的に挙げられたのは、日米同盟の動揺、財政赤字の悪化、夫婦別姓や定住外国人の地方参政権の推進などであった(101)。

(3)(位置No. 3437-3442)
安倍は菅内閣を「陰湿な左翼政権」と呼んだ。韓国併合一〇〇年の首相談話、尖閣諸島沖中国漁船衝突事件への対応、朝鮮学校の授業料無償化などを激しく攻撃していた創生日本は、二〇一一年三月一一日の東日本大震災に際しても、民主党と大連立を組むことに強く反対した。他方、谷垣総裁は、結果的に菅首相の提案を拒否したとはいえ、「場合によっては連立も考える必要がある」と判断していた。

(4)(位置No. 3641-3643)
第一に、リベラル派に対する右派の優位である。一九九八年、自社さの枠組みが崩れるとともに、新進党に代わって民主党が二大政党の一角を占めると、自民党には右傾化のドライブがかかるようになった。
第二は、無党派層の政治的影響力の高まりである。政党の合従連衡によって無党派層が増大しただけでなく、小選挙区制のもとで無党派層が総選挙の帰趨を握るようになった。そこで、「選挙の顔」としての総裁の役割が高まった。

(5)(位置No. 3704-3709)
自民党は「草の根保守」の動員に成功しておらず、有権者の間に安定した支持基盤を再構築するには至っていない。むしろ、そのための右傾化は、世論との乖離を生じてしまっている。それにもかかわらず、民主党政権の失敗を原因とする野党の分裂状況が解消されない限り、勝者総取りの小選挙区制のもと、自民党による長期政権が継続していく可能性が高い。ただし、このまま民主党が衰退した場合、右派的な理念は自民党を結束させる紐帯としての機能を低下させてしまうはずである。
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佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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