福永文夫『日本占領史1945-1952』を読んで、戦後レジーム批判のためにはまずこの本を読もう。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2015/01/20

福永文夫『日本占領史1945-1952』を読んで、戦後レジーム批判のためにはまずこの本を読もう。


日本占領史1945-1952 - 東京・ワシントン・沖縄 (中公新書)日本占領史1945-1952 - 東京・ワシントン・沖縄 (中公新書)
(2014/12/19)
福永 文夫

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 戦後レジーム批判が盛んだが、自分は肌感覚でその創成した時期を理解していないので、先日は小熊さんの『愛国と民主』を読んだが、今日はこの本を読んだ。

 実に詳細な占領時代の政治史がわかる。また、占領時代には、物資や政策の面でも沖縄が一歩おくれていて、最初のころはGHQにも無視されていた、悲惨な状況がよくわかる。

 全体的に注意すべきだなと思う点。

(1)GHQが民主党、ニューディール派の民政局と、共和党系、保守派の参謀2部との対立があったことは結構知られているが、日本人、特に、吉田茂氏などは、その対立をうまく利用して、日本の国益をひきだすことに苦心していたこと。

(2)日本国憲法自体の素案が民政局が9日間で作成したのは事実だが、天皇の位置づけの方がその時点では関心が高く(いわゆる国体は変わったのかどうか)、9条の問題は、そもそも敗戦国で軍隊が存在しないのだから、抵抗が少なかったこと。吉田茂は、GHQが朝鮮戦争勃発で姿勢が変わり、日本に再軍備を求めてきたときには、むしろ9条を利用して、日本の経済負担となる再軍備を抵抗する理由として、使ったこと。

(3)アメリカは日本を自分の陣営に入れるため寛容な講和条約を目指したが、日本に攻撃された歴史を持つオーストラリアとフィリピンがこれに抵抗したこと。このため、アメリカ国務省は安全保障条約を米国と集団的に締結するのではなく、個々の国ごとに結ぶ形式に変更したこと。

(4)韓国はサンフランシスコ平和条約の締結会議に出席を求めたが、韓国が戦争当事者ではないということで断られたこと。

 単純に占領時代に日本が押しつけられたことは、屈辱的だから、直すという発想ではなく、先人たちが、占領時代から、それをいかに国益、国民の利益になるかという発想から受け入れ、修正なり抵抗をしたという歴史を考えれば、一派一絡げに議論するのではなく、一つ一つ歴史事実を押さえた上で、今、どう変えると日本の国民の利益になるのか、むしろ変えない方が利益になるのではないか、といった緻密が議論が必要だと痛感した次第。
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佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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