タックマン『愚行の世界史 上下』を読んで、同じ間違いをしないための教訓をさぐる。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2015/03/01

タックマン『愚行の世界史 上下』を読んで、同じ間違いをしないための教訓をさぐる。


愚行の世界史(上) - トロイアからベトナムまで (中公文庫)愚行の世界史(上) - トロイアからベトナムまで (中公文庫)
(2009/12/22)
バーバラ・W・タックマン

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愚行の世界史(下) - トロイアからベトナムまで (中公文庫)愚行の世界史(下) - トロイアからベトナムまで (中公文庫)
(2009/12/22)
バーバラ・W・タックマン

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 第一次世界大戦直前の状況を描いた「八月の砲声」で有名なタックマンの本。

 世界史の中で、今からみても当時から見て為政者の愚行と思われる歴史上の事実、トロイアの木馬、プロテスタントを生んだ教皇庁の堕落、アメリカ独立戦争を招いた大英帝国の首相たちの無能、ベトナム戦争を終結できなかったアメリカ大統領の優柔不断さを描いている。

 教皇庁の話は、道徳的な堕落と贅沢による無駄な費用の支出なので、さすがに今の為政者は国民の目もあるのでそんな問題は起きないだろう。

 アメリカ独立戦争を引き起こした大英帝国の首相たちの歴史は、あまりこの観点からの分析がないので新鮮だった。要は当時は限定的な選挙権なので、貴族が大英帝国の政治を握っていて、学問も政治的な教育をきちんとうけておらず、無能。特に、アメリカ植民地からの度重なる不満表明に対して、柔軟な対応、例えば、一定の自治権とアメリカ植民地による自主的な課税といった案を上入れることができず、強行な姿勢をとって、かえって、植民地の独立運動に火をつけてしまう、

 ベトナム戦争は、アイゼンハウアー、ケネディ、ジョンソン、ニクソンと、いずれも、インドシナの実情と民意をきちんと把握せず、共産党の脅威を過大にみつもり、戦争に介入してからは、サンクコストに引っ張られて、少しでも相手方の譲歩を引き出してからといって、和平のチャンスを失い、結局、すべてを失ってしまう。また、国民の反戦運動についても、適切な情報を認識することができない。

 アメリカの場合には、優秀な頭脳がそろっていながらも、アメリカ自国優位主義になって、ベトナムに負けるわけないとの思い込みと自己陶酔、内部での反対意見の適切な評価ができなかった事実、現状の深刻さを自分の都合のよいように判断する「認知的不調和」など、現在にも参考になる愚行の背景がある。

 自分としては、特に、サンクコストの問題を注意したいと思う。愚行の歴史から学んで、愚行の繰り返しを避けることが必要と痛感。
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佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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