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2015/03/06

大竹文雄ほか『日本の幸福度』を読んで、所得700万円ぐらいまでは幸福度と所得は正の相関、地域別の幸福度の差はない。


日本の幸福度  格差・労働・家族日本の幸福度  格差・労働・家族
(2010/07/25)
大竹 文雄、白石 小百合 他

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 フライの『幸福度をはかる経済学』http://shoji1217.blog52.fc2.com/blog-entry-3184.htmlで引用されていたので、購入。

 2010年の本でちょっと古いがデータから示される結論はなかなか衝撃的かつ説得力あり。

(1)所得と幸福度については、国民全体でみると、所得はあがっているのに、国民全体の幸福度は横ばい。これは、一つは幸福度は相対的な所得によって影響されること、さらに、所得が増えても、すぐにその所得水準による生活に順応してしまうことによる。(p286)
 しかし、個人を追っていくと、時系列的には、年収700万円ぐらいまでは、所得が増えるとともに、幸福度は上がっていく。700万円を超えると相関が薄くなる。(p41)

(2)旧ソ連では所得が共産圏の崩壊により急激に落ちた結果として、幸福度も急激に落ちた。(p15)

 上記の相対的な所得という観点からいっても、所得が減ったときにいままでと同じ生活ができないということでの幸福度の減少は明確にでるのはわかりやすい。その意味でも地方部での一人当たり所得を減らさないようにすることは大事だと思う。

(3)失業は所得水準を同じに設定しても、幸福度が低い。また、リスクをとらない性格の人は幸福度が低い。よって、失業者には金銭給付をしても、幸福度は高まらないので、同額の資金で仕事を創出した方がまし。(p145)

(4)都道府県別の幸福度は、個人属性を排除すると、各都道府県で格差はない。要は現時点ですでに幸福度が等しくなるように国民は移動しているということになる。(p192)

 このimplicationは非常に大きい。政策が国民の幸福のためにおこなうのであれば、一人あたりの所得が高い東京などの大都市では、それに見合う満員電車など不快な時間を過ごしており、逆に、地方の県では、一人あたりの所得は低いものの、優れた自然環境や社会的関係資本に恵まれているので、幸福度は高いということになる。

 また、国民の幸福度が都道府県別に格差がないのであれば逆に大都市のお金を地方に配分する仕組みを、少なくとも、今以上に手厚くする必要はないという結論になると思われる。

 このあたりの問題意識については、さらに検証がいると思う。
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佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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