御厨貴『明治国家をつくる』を読んで、都市計画は明治から政治家に人気がないな。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2015/03/17

御厨貴『明治国家をつくる』を読んで、都市計画は明治から政治家に人気がないな。


明治国家をつくる―地方経営と首都計画明治国家をつくる―地方経営と首都計画
(2007/10)
御厨 貴

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 ずっと積ん読になっていたが、読み出したらおもしろい。

 御厨先生は、存命の政治学者で一番おもしろいかもしれない。

 二つの論文が入っている。

 最初の「明治国家形成と地方経済」は、1880年代に、土木行政に補助金をいれようとする内務省と、仕事がなくなって土木行政をとりあげようとする工部省、洋物かぶれの井上馨がいた農商務省と大蔵省の戦いで、最終的には、財政措置なしで、地方自治制度を強引につくった山縣有朋の勝ちという流れ。

 二つ目の「首都計画の政治」は、条約改正、洋物好きの井上馨が、警視総監の三島をつれてきて、ドイツ流の大げさな首都計画をつくる動きと、こつことと火事がおきたら、その土地を買い上げて道路をつくっていた、東京都知事の芳川との戦い。

 井上馨が条約改正を失敗して、内務省の所管に首都計画がうつるものの、東京市区改正条例が元老院で徹底的にいじめられて廃案になる。

 主な視点は、欧米模倣主義の批判、軍拡優先、首都計画後回し論、民力休養論にいきつく。この議論を通じて、内務省官僚も能力をつけて、少しずつ、知的蓄積をつくるとともに、改進党系の新聞を味方にして、勅令で市区改正条例を成立させていく。

 行政の論理が確立されつつある時代だからこそ、元老院という場所で都市計画の必要性、正統性が議論された。

 今、我々が、何を都市計画の正統性に求めるか、何か国民の幸せにつながるのか、国民の幸せを妨げてる課題にどういう理路で具体的解決策を見いだせるのか、という官僚の実力が問われていると思う。
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プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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