日本建築学会編『公共施設の再編』を読んで、非常に得るものおおし、特に福祉施設の論考がよい。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2015/04/10

日本建築学会編『公共施設の再編』を読んで、非常に得るものおおし、特に福祉施設の論考がよい。


公共施設の再編-計画と実践の手引き-公共施設の再編-計画と実践の手引き-
(2015/02/27)
日本建築学会

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 最近の建築学会の本では一二を争うできの本。とても有意義。

 特によい、もっと知りたいと思った点。

(1)第6章の過疎地域での福祉施設の分散立地の提案、第10章のp203以降の福祉施設の圏域をまとめつつ分散立地をする分析と具体例(長岡市のこぶし園、上田市のアザレアン大畑)の事例が興味深い。

 過疎地域とか地方都市の住宅市街地などで、できるだけ高齢者が今までいた地域にそのまま居住、あるいは近くの施設で居住介護を受けるという可能性を感じる。建物は空き家という貴重なストックがたくさんあるので、それをうまく利活用する仕組みとセットで、この小規模分散型のサービスが、事業としても経営成立する肝を是非しりたい。

(2)旧戸畑市役所のリファイングプロジェクト。まさに、建築技術者の面目躍如といった事業。こういう活躍を是非建築家にお願いしたい。(p162)

 あえていえば、もっと踏み込んでほしかった点。

(1)空いた公共建築物だけでなく、あまり有効利用されいない、または維持管理が困難となっているいわゆる平らものの公共施設(都市公園、広場など)の議論もあったらよかった。

(2)PPPというか、全体を民間事業者が引き受けて、最有効利用(もちろん料金も市場にみあってきちっととる)を行い、管理も全部民間事業者側が行って、さらに賃料なり使用料を市町村にバックするという、Win-Winの手法を追求してほしい。

(3)公共調達の方式についての分析がほしい。

(4)廃校などの地域共同体管理の仕組みを進めるにあたって、やはりBIDの田舎版のような仕組み、フリーライダーを防ぐ仕組みの検討が必要。逆にその仕組みとセットであれば、廃校の地域住民利用がもっと進む可能性があるのではないか。こういう制度について具体のニーズがあるかどうか知りたい。

 あと、せっかく補助金や税金を使って整備した公共建築物については、再利用もしくは、除却して民間利用でもいいと思うが、土地は是非公有地として保有していてほしい。とりあえず、税収を確保するという観点からは借地でも建物の固定資産税や借地料が入ってくるわけで、今、貴重な公有地を売却して、次世代にとっておくべき大事な財産を今全部使い切ってしまわないで、少しでも(底地だけでも)次世代に残してほしい。定期借地期間が済んだときに、次世代の社会環境でもっと地域に必要なもっとよりよい施設ニーズが生じたときに、その公有地が活用できる可能性を残していってほしい。

 調べようと思った文献。文部科学省「文部科学大臣大臣官房文教施設企画部長通知「公立学校施設費補助金等に係わる財産処分の承認等について」(平成20年6月18日づけ文科施第122号、2008年)、国土交通省hp(平成20年度第一回公的不動産の合理的な所有・利用に関する研究会、資料4-4,制度的な課題の整理、http:/tochi.mlit.go.jp/tocjoh/pre/pre20080611a.html,
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佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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