『チェ・ゲバラ伝』を読んで、武力闘争による革命家に惹かれた全共闘世代を考える。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2015/04/17

『チェ・ゲバラ伝』を読んで、武力闘争による革命家に惹かれた全共闘世代を考える。


チェ・ゲバラ伝 増補版チェ・ゲバラ伝 増補版
(2014/04/11)
三好 徹

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 自分は大学紛争の時に小学生だったので、当時の大学の雰囲気がわからない。大学に入った時には新左翼が殺し合いをしていて、嫌悪感だけが正直残っている。

 しかし、今の団塊の世代が共通の経験した全共闘時代の政治思想状況をきちんと押さえないと、実は今の政治思想状況も解明できないのではないか、と思っている。とりあえず、全共闘世代に圧倒的な人気もあるし、オバマがキューバとの和解も目指しているので、チェ・ゲバラ伝を読んでみた。この本がチェの理解のための最初の本として、適切かわからないが、読んでみると説得力はある。

 そもそも基礎的な情報もあんまり知らなかった。チェは、アルゼンチン生まれの医者。1955年にカストロとメキシコで出会い、1956年にキューバ上陸、1959年1月にキューバ革命を成功させた。その最盛期でもゲリラ部隊は1000名程度。キューバのバチスタ政権が腐敗仕切っていて、住民の支援を受けたことが大きい。キューバ革命後、日本にも訪問して砂糖の購入の依頼と、工業技術導入を要請しにきた。キューバで工業大臣を務めたのち、コンゴの革命運動に参加して失敗し、ボリビアの革命運動に参加して、1967年10月、CIAの支援を受けていたボリビア政府軍にとらえられ、銃殺された。
 終始、地元住民にはお金を払って薬や食糧を調達するなど、規律のとれた行動をとった人。

 この本の著者のバイアスもあるのだろうが、やっぱり、自制的でかつ武器を使って革命を再前線で実現した姿と最後は銃殺されたという結末もあり、英雄視、格好良いと思われた点は理解できる。自分は武器をとって世の中を変えようとは思わないし、言論と知識と人の理解で世の中を変えられる日本にいることをありがたいことだと思う。

 以下、おもしろいと思った引用。

(1)位置No. 447-450
 チェの多くの文章の中で、その代表的なものは、『革命戦争の道しるべ』と『ゲリラ戦争』となるだろう。それらの著述の中でくりかえし強調した考え、さらには、みずからをキューバからボリビアへと導いた信念は、ラテン・アメリカを帝国主義の鎖から解き放つには武装闘争をもってするしかない、というものだった。

(2)位置No. 1564-1569
 外国資本、とりわけ合衆国資本の支配もまた徹底的だった。一九五三年度の合衆国商務省の報告によれば、電気工業の九割、鉄道の五割、粗糖工業の四割が米国資本の支配下にあり、アメリカ銀行のキューバ支店は、全銀行預金の四分の一の比率を占めていた。もとキューバ駐在のアメリカ大使アール・E・T・スミスは、アメリカ大使はキューバにおける第二の要人だったし、ときには大統領よりも重要でさえあった、と革命後の一九六〇年に、上院で証言したほどだった。

(3)位置No. 2692-2696
 じじつ、かれは非常な読書家であり続けた。シエラ・マエストラでも、ゲーテを読み、セルバンテスを読み、さらにはマルクス・レーニンの著作に眼を通していた。戦争以外には何もできない男ではないことを、それは物語っている。かれは医師からゲリラ戦士になり、ゲリラ戦士から革命家へと昇華して行ったが、いついかなる時でも、読書だけは怠らなかった。日記をつけることと本を読むこととは、かれの終生一貫した習慣であった。

(4)位置No. 2952-2956
 だが、現実の事態はアメリカの思惑とは逆に進行した。チェが離日後の八月十一日に、ソ連はキューバ糖十七万トンの買付けを発表して、世界中をあッといわせた。ソ連は甜菜糖の大量生産国であり、他国へ輸出しているくらいなのだ。自国に余っているものを遠いキューバから買うはずはない、とアメリカはじめ各国が予想していた。それを考えると、チェのこの発言は、キューバの対ソ接近を公の席上で語った最初のものといえるだろう。

(5)位置No. 3805-3806(これはゲバラの手紙の言葉)
永遠の勝利まで。祖国か死か。  ありったけの革命的情熱をこめてきみを抱擁する。

(6) 位置No. 4066-4070(これもゲバラの演説の言葉)
わたしがラテン・アメリカの、どこか一国でも大多数でもいいが、熱烈な愛国者だと自分を感じているとしても、ラテン・アメリカの代表諸君は立腹されまい。必要な時が至れば、ラテン・アメリカ諸国のいずれの国でもその解放のために、喜んでわたしの命を投げ出すだろう、何ぴとにも頼まず、何をも求めず、何ぴとをも利用せずに、だ。そのような力強い心構えは、総会の臨時代表をつとめているわたし独りのものではない。キューバの全人民はそのような心構えでいるのである。

(7) 位置No. 5041-5046
 チェを斃したのが、事実上はCIAであったことでも明らかなように、ボリビアはアメリカの強い影響下に置かれている。チェの日記をカストロにひそかに送ったのは、内務大臣だったアントニオ・アルゲダスだが、かれがそのようなことをあえてしたのは、CIAに対する反抗のためだったと思われている。  日記の原本は、オバンドの手もとに渡されたが、もちろん、CIAはその前にコピイをとっていた。チェの日記が国際的に反響を起こすであろうことは誰の目にもはっきりしていたし、CIAはそれを利用して、手を加えた偽造日記を流そうとしたふしもある。

 ゲバラ日記も簡単に手に入るので読んでみたい。確かに、ゲバラの言葉は格好良い。
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プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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