ウォーラステイン『近代世界史ステム Ⅳ』を読んで、フランス革命から第一次世界大戦の間の自分の知識があいまいなのを再確認。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2015/04/20

ウォーラステイン『近代世界史ステム Ⅳ』を読んで、フランス革命から第一次世界大戦の間の自分の知識があいまいなのを再確認。


近代世界システムIV―中道自由主義の勝利 1789-1914―近代世界システムIV―中道自由主義の勝利 1789-1914―
(2013/10/10)
I. ウォーラーステイン

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 とりあえず、ウォーラステインの近代世界システムで訳本がでている最終刊。まだ、先もこれからでそう。

 扱っているのは、ヨーロッパの主に、19世紀。

 18世紀は、アメリカ独立戦争とか、フランス革命など、きちんと記憶しているが、19世紀になると、アメリカの南北戦争など、日本との関係が入ってくるので、明治維新までの間のヨーロッパの政治の動きが意外と自分の頭の中で整理されていない。

 その意味で勉強になった。また、いろいろ他の情報も頭にあるので、気になる点もある。

(1)保守主義、自由主義、社会主義(急進主義)のうちで、自由主義が中道化して、欧州で主な政治思想となったこと。(p69)

(2)自由主義が主な思想になったということの背景には、フランスの1830年、48年の革命の失敗を経つつ、イギリス、フランスなどの政府が、労働者への社会改良的な政策を講じることによって、不満を抑制したことがあるという。(p105)

 この点については、若干個人的には疑問。19世紀は英仏とも経済成長が著しい時代なので、自然と労働者階級の所得が増えて、生活が改善したという、資本主義のメリットが発生したことも否定できないと思う。

(3)当時さかんに推奨された、「レッセフェール」について、イギリスの穀物法廃止(1846年)が指摘されるが、これは理念ではなく、ヘゲモニー国家であるイギリスの利益のためであり、逆に、他国への干渉でもあること。(p111)

(4)フランス革命の結果、平等の思想とか市民という概念が生まれてきて、その結果、市民でない人、女性や黒人などの問題が発生してきた。これに対しては、フランス革命政府は、むしろ絶対王政時代よりも女性の権利を奪う立法を行った。(絶対王政時代は、女性の領主もいたりして、貴族の間では女性の地位はある程度認められたが、革命後は一切女性の地位は否定された)(p182)

(5)自由主義が広がるなかで、社会科学として、経済学、社会学、政治学が生まれてきた。経済学は政治経済学から経済学へと純化し、社会学はコントから始まり、第三共和制を支持するディルケームによって発達し、政治学は、ロンドン大学のLSEで始まり、主に、公務員の予備校的な色彩から始まった。

 他に、人類学とか東洋学(エジプト学、インド学)が生まれた。この流れで特に、ドイツのインド学が、インド・ゲルマン族といった主張を始めた。(p310)

 やや、このあたりになると、フランス中心的な記述、もう少し緩和しても英仏中心的な記述がちょっと気になる。また、資本主義の発展に伴い、自然と社会改良が進む点を一切触れていない点も、著者の立場の反映ではあると思うが、やや違和感あり。
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佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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