ブローデル『地中海Ⅱ』を読んで、16世紀の地中海経済は少しずつイタリア都市国家が衰える時代と理解した。 - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2015/05/01

ブローデル『地中海Ⅱ』を読んで、16世紀の地中海経済は少しずつイタリア都市国家が衰える時代と理解した。


地中海 (2)地中海 (2)
(2004/02)
フェルナン・ブローデル

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 アナール派のブローデルの主著の第Ⅱ巻。

 この巻は経済を扱っている。第一巻が環境という動かない歴史だとすれば、経済はゆっくり動く歴史だろう。

 様々な統計データを使っているが、必ずしも明確に経済の状況はわからない。

 16世紀前半は少なくともイタリアのヴェネチアやジェノバの時代。そこのガレー船をつかった当方との交易、そこにスペインが入ってくる歴史。

 特に、地中海貿易に南アメリカの大量の銀を対価としてスペインが供給したため、16世紀中盤は資金供給量が増えて、物価高になった時代でもある。また、この時期では消費者物価が先にあがり賃金が遅れることで職人や労働者が貧しくなった時代でもある。(p277)

 それから、ゆるやかに、イギリス、おランドの貿易が増えてくる。最初は、海賊として、大砲を積んだ帆船の武力を背景に、支配力をつけてからは、海軍として地中海に力を及ぼしている。1588年のスペインの無敵艦隊の敗北で一気に地中海の勢力が変わったのではなく、少しずつ、オランダ、ロンドン経由で、ジブラルタル海峡をこえて、地中海に入り、イタリアへ物資を運ぶ物流が増えていく。(p460にその物流の量を矢印の太さで表した図がある)

 スペインの農業も1580年から15890年くらいに急旋回して悪化していく。(p392)ブレーデルはなぜ急旋回したかわからないと正直に書いている。

 こういう、地中海貿易に限って、かつ、16世紀に限ってしらみつぶしに歴史を分析するスタンスには、できるだけ客観的に歴史をみようとする姿勢が感じられる。
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佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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