グラッツ『都市再生』を読んで、これは都市のリノベーションの古典本。ちょっと日本語訳が誤解を招くか? - 革新的国家公務員を目指してー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at the innovative official

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2015/05/04

グラッツ『都市再生』を読んで、これは都市のリノベーションの古典本。ちょっと日本語訳が誤解を招くか?

This book's Japanese title is 'TOSHISAISEI, urban Renaissance'. Though, the contents is against urban renewal, and preserve historical buildings and renovation and reuses. This book is really appropriate to Japanese urban policy. Specially, the writer pointed out the episode that active community broke down just after getting government's subside. This episode also happened in Japan according to Mr.Kinoshita's book/

なにかの本に引用されていたので、役所の図書館で借りてきた。

 都市再生というテーマだから、都市再開発の話が書いてあるのかとおもったら、まったく逆、大規模なクリアランスを否定して、既存の建物の再生を少しずつ実践するプロジェクトを紹介している。

 今でいう、リノベーション事業の古典。マンハッタンの周辺部の地区でのプロジェクトが中心。

 珠玉の言葉あり。

(1)「模倣でなく革新、地域の特質の移し替えではなくその強化。場所への敬意。小さな地域に大きな変化を築くこと」(p71)

(2)ニューヨークの住民開発組織(PDC)は、一万ドルの組織から、政府の500万ドルの規模の組織になったため、内部混乱のためすぐに崩壊してしまった。(p101)

(3)政府は大規模開発には多くの特権を与えるが、コニュニティベースの活動にはこうした特権をほんの少しだけ与えるか、まったく与えない。(p129)

(4)アーバン・アズバンドリー(都市の養育)は、病んだ都市を多方面から治療し自然環境と人がつくった環境ーたとえ、18世紀、19世紀のものでもーをともに保護、保存しようとするものだ。(p141)

(5)都市の養育は都市再開発の戦略としては,政策立案者のあいだに支配的な力を持っていない。これにかわって在来型の開発指向を支配するのは「養育」とは対立的な「計画的縮小」と呼ばれる都市哲学である。「計画的縮小」とは人口と資源が縮小傾向にある都市では、その縮小を誘導、すなわち計画的に行うべきであるということ(p161)

(6)銀行や保険会社は問題のある地域を投資から除外する場合にレッド・ライニングと呼ばれるが、計画的縮小は事実上、自治体がレッドライニングを進めているのに等しい。(p170)

 1989年に'THE LIVING CITY'として発行されたこの本が現在日本の都市計画になんと的確な批判となっていることか。政策立案者の一人でもこの本を読んだことはあったのか。
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プロフィール

佐々木晶二

Author:佐々木晶二
現役国家公務員(現在研究休職中)です。
早朝、毎日、一冊以上の読書を目指しています。
今は、平日は、都市計画と東日本大震災関係の本を読んでいます。
休日は、海外情報、古典、歴史など、幅広く教養をつけるための本を読んでいます。

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